横浜港・客船「飛鳥Ⅱ」火災で実況見分 当時は外壁溶接中

「飛鳥Ⅱ」で行われた火災原因の実況見分=17日午前10時20分ごろ、横浜市中区の横浜港大さん橋

 16日に横浜港大さん橋(横浜市中区)に着岸中のクル-ズ船「飛鳥Ⅱ」で起きた火災で、横浜海上保安部や神奈川県警、横浜市消防局は17日、合同で実況見分を行った。同保安部などによると当時、出火元とみられる資材庫近くのデッキ上で外壁の溶接作業が行われていたといい、出火との関連などを調べる。

 火災は16日午後1時すぎに発生。最上階の12階にある資材庫内の約50平方メートルが焼けた。乗客はおらず、乗組員153人にけがはなかった。油などの流出もなかった。資材庫内には、シ-ツやカ-ペットなどが保管されていた。

 18日も引き続き、合同調査を続けるという。

 国の運輸安全委員会も船舶事故調査官3人を指名し、調査を始めている。

◆横浜市長「安全なクルーズ再開に努力を」

 横浜市の林文子市長は17日の定例会見で飛鳥Ⅱの火災について、「(火元が)一番高いところだったので消防も消火に苦労したが、大きな被害はないと聞いている。こういう形で収まってよかった」と述べたほか、運航会社に対して「安全で安心なクル-ズ再開に向けて努力してほしい」と呼び掛けた。

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