【IR考】市民説明会代替の動画配信 横浜市長「やむを得ず」

横浜市の林文子市長

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を巡り、横浜市が市民説明会の代替案として配信を予定している説明動画について、林文子市長は17日の定例会見で「(参加者から)直接質問いただけないのは大変申し訳ないが、今の状況ではやむを得ない」との認識を示し、理解を求めた。

 市長が全18区を回る予定だった市民説明会は新型コロナウイルスの感染拡大で、6区で未実施のまま延期されている。

 市長は「私自身が説明したいと言ったので、(説明会開催を)相当模索したが、少人数でやるにも場所や時間の問題がある。(市民を)お待たせしてしまうので、動画にすると決意した」と釈明。動画では想定される質問に回答する予定で、「12回(区)で多かった質問などを参考にしながら答えたい」と説明した。

 動画に関し、誘致に反対する市民団体が「(公聴会など民意の反映方法を規定した)IR整備法に違反することになる」「形だけ市民の意見を聴いたというものでしかない」と抗議している。

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