佐世保 コロナ観光損失151億円 1~4月 入り込み客数半減

 定例佐世保市議会は17日、一般質問が始まり、6人が登壇。市は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、1~4月の観光消費の損失額が約151億円に上るとの試算を明らかにした。
 大塚克史議員(公明)に井元保雅観光商工部長が答えた。
 市観光課によると、1~4月の主要観光施設への入り込み客数は約56万8千人(速報値)で前年同期比の47.4%にとどまる。損失額は2019年の推定観光消費額を用いて算出した。ハウステンボスや九十九島パールシーリゾートの臨時休業が大きく影響したとみている。
 また、山下廣大議員(自民市民会議)の質問に対し井元部長は、地元事業者の経営相談窓口で、融資の認定実績が6月4日までの3カ月間で742件に上り、既にリーマン・ショック時の年間件数876件に迫っていると説明した。
 新型コロナ対策の財源について、市は貯金に当たる財政調整基金から計約24億円を取り崩して対応している。市岡博道議員(同)は財源確保策として「特定の目的に使うほかの基金を精査し、財政調整基金へ繰り入れてはどうか」と提案。山口智久副市長は「特定目的基金の有効活用を検討する」とし、新型コロナの第2波、第3波に備える考えを示した。

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