小田原の広域農道・石橋─根府川間 22年度末先行開通へ 135号高潮時の迂回路

高波による冠水でフェンスが破損した国道135号=2018年7月29日午前、小田原市

 神奈川県は22日、地元から早期開通が求められている広域農道「小田原湯河原線」を巡り、小田原市石橋─根府川交差点の区間(5.7キロ)について、2022年度末の先行開通を目指していることを明らかにした。

 県環境農政局は、今年2月に策定した「水防災戦略」に同農道を位置づけ、国道135号が高潮などで通行止めとなった場合に代替道路がない石橋─根府川交差点間について集中的に工事を進めるとした。

 同農道の整備事業は、県が国の補助金を得て1996年度に着手。小田原市入生田から湯河原町鍛冶屋までの約17キロの農道を開通させる計画だ。急傾斜地や用地取得が難航している場所もあって完成が大幅に遅れており、2019年度までに全線の66%に当たる約11.1キロで工事が完了。うち約6.4キロが部分開通している。

 近年の台風被害で海沿いの国道135号が通行止めになったことなどから災害時の緊急輸送路や迂回うかい路として地元から早期完成を望む声が上がっていた。

 同日の県議会本会議で高橋延幸氏(自民党)の一般質問に答えた。

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