地元の高級魚介類 3割引で 島原市 市民対象に補助 「地産地消につなげたい」

補助対象の海産物の一つ、養殖アワビ

 新型コロナウイルスの影響で出荷が停滞している地元産高級魚などの消費拡大を図ろうと、島原市は今月、市民を対象に販売価格の3割を補助する支援事業を始めた。市民に好評で、市農林水産課は「地場海産物の地産地消につなげたい」としている。
 有明海産のガザミ(ワタリガニ)のほか、トラフグやヒラメなどは関西など都市圏での消費が大半を占めていたが、飲食店の営業自粛などで流通が低迷。緊急事態宣言の解除後も消費が伸び悩んでいるという。
 こうした現状を踏まえ、同市は島原、有明両漁協が販売する魚介類7種の価格の3割を補助することにした。販売する商品には、養殖アワビ(3個入り)やクルマエビ(約10尾300グラム)、ボイルしたガザミやタコ、トラフグの刺し身や湯引きなどがある。
 同課によると、島原、有明両漁協で受け付けを開始した10日以降、計103件の申し込みがあり、63万9700円を売り上げた(19日現在)。売り上げ目標は2千万円を掲げている。島原漁協の加工主任、窪田耕生さん(54)は「この機会に、島原の高級魚を食べてほしい。市民へのアピールにつながれば」と話す。
 申し込みはファクスで。事業費600万円を消化次第、終了する。問い合わせは島原漁協(電0957.63.1469)、有明漁協(電0957.68.0503)。

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