新人時代がピークだった選手たち スペンサー、マースなど

新人選手がメジャーの舞台にたどり着いたとき、チームやファンは新たなスター選手の誕生を期待し、選手自身もスターとなることを夢見ている。もちろん、期待のトップ・プロスペクトが殿堂入り選手となることもあるが、期待に応えられないままメジャーの舞台から姿を消す選手も少なくない。メジャーリーグ公式サイトのマイケル・クレアは、ルーキー時代に輝きながらも、結果的にそれがキャリアのピークだった選手たちを特集して紹介している。

デビュー直後の大活躍でニューヨークのファンに大きな期待を抱かせたのが、2005~06年に阪神でもプレーしたシェーン・スペンサー(ヤンキース)だ。1998年8月にメジャーデビューしたスペンサーは、27試合に出場して打率.373、10本塁打、27打点、OPS1.321の大暴れ。10本塁打のうち3本はグランドスラムで、ニューヨークのファンを熱狂させた。

しかし、翌1999年は71試合で打率.234、8本塁打、OPS.691と低迷し、ヤンキースではレギュラー定着ならず。2003年にインディアンスとレンジャーズで自己最多の119試合に出場して99安打、20二塁打、12本塁打、49打点を記録したが、7年間のメジャー生活でこれが自己ベストだった。

ヤンキースでは、ケビン・マースもメジャーデビューした1990年に79試合で打率.252、21本塁打、41打点、OPS.902を記録する活躍を見せた。ところが、翌1991年はレギュラーの指名打者として起用されたものの、148試合で打率.220、23本塁打、OPS.723と低迷。その後、メジャーでの出場機会が徐々に減少し、1996年にはスペンサーと同様、阪神でもプレーした。

クレアの記事では、ヤンキースのスペンサーなど、全30球団から1人ずつが選出されており(マースはスペンサーの項目で言及されている)、スペンサーとマースのほかにも、メッツのエリック・バレント(2006年に楽天でプレー)、ナショナルズのターメル・スレッジ(2008~12年に日本ハムと横浜でプレー)、ツインズのルー・フォード(2008年に阪神でプレー)といった「元助っ人外国人」の名前が登場する。

なお、スレッジは現在カブスの打撃コーチ補佐。フォードは選手兼打撃コーチとして米独立リーグのロングアイランド・ダックスに在籍している。

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