ディープインサイト、ディープラーニングを活用した非接触UIの開発者向けエッジAI基本モジュールを提供開始

新型コロナウイルスの感染予防対策として、人々の接触を最小限にとどめる事が求められている。しかし、経済活動を再開するなかで、感染を避けつつビジネスや生活を継続するためのテクノロジーが必要不可欠となりつつある。感染の危険性が高い分野の一つとして、不特定多数の利用者が操作するタッチスクリーンを備えた端末操作があり、ATMやキオスク端末など世の中のあらゆる場所で人々はスクリーンに触れて社会活動を行っているのが現状であることから、る端末を非接触で操作するユーザーインターフェイス(UI)を効率的に開発できる技術が求められている。ディープインサイト株式会社は、ディープラーニングを利用しエッジデバイスで動作する非接触UIの開発者向けエッジAI基本モジュールの提供を開始した。同モジュールは、Raspberry Piのような小型デバイスと標準カメラの安価な構成で、撮影している人の指先をリアルタイムに検知し、ピンチ動作(つまむ)によりポインター操作や情報入力の非接触UI機能を端末アプリケーションに容易に組み込めるディープラーニングの画像認識モデルを含むソフトウエア開発キット(SDK)で、Windows環境にも対応している。従来、エッジデバイス上のAI開発は、機械学習全般の課題である膨大な学習用画像データの収集や整理以外にも、小型デバイスで性能を引き出す実装技術・オープンソースのディープラーニングフレームワークを使いこなすまでの教育コスト・品質サポートの曖昧さなどの課題が指摘されている。今回、ディープインサイトはこれらの課題を低減し非接触UIデバイスの開発効率を向上させる為、膨大な指の画像の収集や指先動作を認識する画像認識モデルを開発した。それを利用した基本モジュールはRaspberry Piに最適化されたAI推論エンジンと指の動作判定ライブラリーで構成され、シンプルなAPIにより端末アプリに非接触UI機能を簡単に組み込みが可能だ。また、デモアプリケーションとして指先位置を認識し、ポインターの操作により非接触の情報入力を行えるアプリケーションやソフトの基本構造を理解するためのサンプルソースコードも提供する。これにより、従来は困難だった安価なエッジデバイスでリアルタイムにAI機能が動作してポインターやマウスカーソルの非接触操作を実現し、普及率の向上やユーザーエクスペリエンス(UX)において重要な要素となる。今回開発した同モジュールとデモアプリケーションは、同時に提供を開始するエッジAI開発に特化したエンベデッドディープラーニングフレームワーク「KAIBER Lite」に同梱される。KAIBER Liteは、Raspberry PiとWindowsでの画像分類モデルのエッジAI開発に特化しており、標準版「KAIBER」の廉価版として導入できる。KAIBER Liteで新たに学習することで、手袋など特殊なシーンの対応や画像認識モデルのカスタマイズも可能だ。なお、Raspberry PiやWindows以外のユーザーが独自開発したエッジデバイスへ非接触UIの基本モジュールを移植開発する場合は標準版KAIBERにより対応予定としている。なお、同モジュールの価格は130,000円(税抜)で、AmazonサイトよりKAIBER Liteのオンライン限定で購入可能だ。https://www.youtube.com/watch?v=U-OxiuUMtwk&feature;=youtu.be

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