県内関係者ら歓迎 ピーチ宮崎-成田線

 格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーション(大阪)が宮崎―成田線の開設を発表した23日、アフターコロナの復興を見据えた県内の観光関係者から歓迎の声が上がった。
 「本県の観光誘客にとって大きなニュース」。宮崎交通などを傘下に置く宮交ホールディングス(HD、宮崎市)は、喜びを持って一報を受け止めた。同HD経営企画部は「台湾や韓国への直行便は全て止まっているので、海外旅行が動き出すのはもう少し先。国内から旅行の動きが活発化してくれれば」と期待した。
 県内の観光業界がコロナ禍で受けたダメージは大きい。宮崎空港からの外国人入国者数は、九州運輸局によると、3月に99.6%減の21人まで落ち込み、4月はゼロ(前年同月は2841人)だった。
 それだけに、今後の復興に懸ける思いは強い。宮崎観光ホテル広告宣伝部は「宮崎へ来ていただける便が増えることは喜ばしい」とした上で、「国内外からの観光客に『宮崎へ来てよかった』と思ってもらえるよう、上質なおもてなしを提供していきたい」と力を込めた。
 利用者も歓迎した。宮崎大地域資源創成学部2年の家城真志さん(21)は、都内への帰省や就職活動が「便利になる」。チケット購入にはアルバイトした貯金を充てており「直前の予約でもLCCなら出費を抑えられる。価格を比較して安い方のチケットを購入できる」と、選択肢が増えたことを喜んだ。

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