国交相 佐賀知事と面会希望 新幹線長崎ルート未着工区間巡り

新幹線と在来線の対面乗り換えホームの整備が進む武雄温泉駅を視察する赤羽国交相(中央右)=佐賀県武雄市

 九州新幹線長崎ルートの武雄温泉駅などの視察で佐賀県を訪れた赤羽一嘉国土交通相は24日、同県の山口祥義知事と面会できなかったことについて「対立しているわけではない。次の機会に知事と面会し(未着工区間の新鳥栖-武雄温泉の整備方式について)良い知恵を出して良い結果を作りたい」と述べた。
 同県嬉野市で報道陣の質問に答えた。
 国交省は今月中旬、未着工区間の整備方式を巡り五つの案すべてに対応する環境影響評価(アセスメント)の実施を提案したが、同県は「同意できない」と回答。赤羽国交相は今後の協議について「実務的には(国交省)鉄道局の課長と佐賀県の(地域交流部)部長の間で始まっている。私もチャンスがあれば知事としっかり話したい」と述べた。
 また長崎ルート沿線の武雄、嬉野両市の市長や観光関係者らとの意見交換では、長崎ルートから山陽新幹線への乗り入れができるフル規格での整備を強く求める意見が出たといい、赤羽国交相は「しっかり受け止め検討したい」と述べた。
 赤羽国交相は今回の訪問で山口知事との面会に意欲を示していたが、知事の公務の都合で実現しなかったという。25日は長崎県を訪問。JR長崎駅などを視察し、中村法道知事らと面会する。

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