〔浅間山〕小規模な噴火のおそれ 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引上げ(6/25)

群馬・長野県境の浅間山では、20日頃から傾斜変動が継続し、山体浅部を震源とする火山性地震が増加しているなど火山活動が高まっています。浅間山では、山頂火口から概ね2km以内に影響を及ぼす小噴火が発生するおそれがあるとして、気象庁は15:00、浅間山の噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引上げる噴火警報(火口周辺警報)を発表しました。
気象庁では、地元自治体等の指示に従い、危険な場所には立ち入らないよう呼びかけています。

■防災上の警戒・注意事項
【警戒】
・火口から概ね2kmの範囲:噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石、火砕流
【注意】
・風下側:火山灰、風の影響を受ける小さな噴石

■浅間山 最近の火山活動の経過
<2015年>
・4月下旬頃から 山頂直下のごく浅いところを震源とする火山性地震が増加。
・6月上旬頃から 二酸化硫黄の放出が増加。1日あたりの放出量は8日は500トン、11日は1700トンに急増。
・06/11 15:30  【火口周辺警報発表】噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引上げ。
・06/16 08:50  ▲山頂(釜山火口)でごく小規模な噴火発生。浅間山の北から北東にかけて微量の降灰。
・06/19 17:00  ▲山頂(釜山火口)でごく小規模な噴火発生。山頂の西側にある黒斑山に設置されたカメラに火山灰付着も山麓での降灰は確認されず。

<2018年>
・年明け以降  膨張を示すと考えられる地殻変動が停滞する。
・5月頃から  山頂(釜山火口)からの噴煙量と二酸化炭素の放出量が減少。
・7月19日   この日以降、火映(火口上空の雲や噴煙が溶岩に映えて赤く見える現象)が観測されなくなる。
・8月上旬以降 振幅のやや大きな火山性地震がみられなくなる。
・08/30 11:00 【噴火予報発表】噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)に引下げ。

<2019年>
・08/07 22:06 噴火に伴う地震および火山性微動観測開始。
・08/07 22:08 ▲山頂火口で小規模な噴火発生。噴火速報発表。
・08/07 22:30 【火口周辺警報発表】噴火警戒レベル3(入山規制)に引上げ。
・08/19 11:00 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引下げ。
・08/25 19:28 ▲山頂火口で噴火発生。噴火警戒レベル2(火口周辺規制)継続。
・11/06 14:00 【噴火予報発表】噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)に引下げ。

<2020年>
・06/20頃から 浅間山の西側で傾斜変動観測、以降も続く。
・06/25 15:00 【火口周辺警報発表】噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引上げ。

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