新発見と再発見、届けたい 佐世保のユーチューバー五島さんと北村さん

佐世保の魅力を発信する動画を制作している五島さん(右)と北村さん=佐世保市万津町

 東京から佐世保に移住してきた元テレビマン五島大督さん(37)=福岡県糟屋郡出身=と、福岡からUターンしてきた北村悠樹さん(36)の2人が、昨年から動画投稿サイト「ユーチューブ」を通じて佐世保の魅力を発信している。新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに動画制作の方向性にも変化が。「観光情報だけでなく、佐世保の日常も発信したい」と2人は意欲を燃やしている。
 2人は福岡大の同期で親友同士。地元に戻ることになった北村さんが、東京のテレビ番組制作会社でディレクターを務めていた五島さんに「佐世保の魅力を発信する動画を作らないか」と打診。地方暮らしへの憧れがあった五島さんは二つ返事で承諾した。会社を退職し昨年9月に佐世保に移住してきた。
 北村さんは地元で町おこし会社「えびす」を起業。事業の一環として昨年11月から、「佐世保ベース」のチャンネル名で動画投稿を始めた。これまでに60本以上を投稿。2人で企画を出し合い、北村さんが撮影、五島さんが出演・編集を担当している。
 「佐世保バーガー」「レモンステーキ」「釣り」「古民家生活体験」…。グルメや文化などを題材に“よそ者”だからこそ気付ける佐世保の魅力を、バラエティータッチで発信。2人の息の合ったトークと、質の高い編集が“売り”だ。

佐世保ベースの動画のサムネイル画像

 新型コロナの影響で動画撮影を2カ月ほど中止していたが、5月31日に再開。自粛期間中、県外に住む佐世保出身の視聴者から「佐世保に帰った気分を味わえた」と感謝のコメントが寄せられた。「観光情報だけでなく、何げない日常も佐世保の魅力だと気付いた」と北村さん。インスタグラムで2人の日常動画の配信も始めたという。
 今月5日、佐世保市万津町に新しい拠点を構えた。今後スクリーンや椅子なども設置し、視聴者に観覧してもらいながらの撮影も検討中。他県から訪れたユーチューバーにも開放するなどマルチスペースとして活用する予定だ。
 知名度不足が課題だが、2人は「もっと多くの人と関わることで、佐世保の魅力をもっと伝えることができると思う。外の人には『新発見』を、地元の人には『再発見』を届けたい」と目を輝かせた。
 毎週金、土曜日の夜に動画を投稿。日曜日にはライブ配信も行っている。


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