初代テラノに2代目パジェロ、初代RAV4まで! 今だからこそ乗りたいあのころ流行ったRV3選

トヨタ RAV4(初代/1994年-2000年)

日産 初代テラノ(1986年-2006年)

1986年にデビューした5ナンバーサイズに収まるSUVの日産 初代テラノ。コンパクトなサイズにV6 3.0Lエンジンを搭載していたことから、「オフロードのZカー」とまで言われていました。日本では「テラノ」としてリリースされましたが、アメリカでは「パスファインダー」の名で販売され、現在でもその名は受け継がれています。

テラノの成り立ちは、型式WD21からもわかるように、ダットサントラック D21型をベースとしています。トラックの車台をベースとして、乗用車テイストを織り混ぜたクロスオーバーSUVです。

エクステリアは、カリフォルニアにある北米日産のデザインスタジオ「NDI」(日産デザインインターナショナル)によるもので、三角形のウインドウや力強い走りを予感させる前後のフェンダーラインが当時は個性的で新鮮でした。

見た目だけではなく、オフロードユースに必要な機能とタウンユースでの快適な乗り味を併せ持っていたこともテラノの特徴。たとえば、足回りに5リンク・コイル式リヤサスペンションを採用し、ロングストローク化することで、タウンユースでの快適性を実現していました。

デビュー当初は、直列4気筒 2.7L ディーゼルエンジンモデルのみの設定でしたが、1987年よりV6 3.0Lガソリンエンジン、1988年にはディーゼルターボもラインナップしバリエーションを拡大。

1980年代、三菱 パジェロを筆頭に流行していたRVブームの波に乗り、日産を支えるモデルにまで成長しました。

三菱 2代目パジェロ(1991年-1999年)

1991年に登場した三菱 2代目 パジェロは、ラダーフレームや先進の4WDシステムといった本格的な“クロカン”要素を初代から継承しつつ、より街中での使用にも馴染むよう洗練されたデザインへと進化モデルです。当時は、パジェロに乗ってスキーに出かけるのが、一種のステータスにもなっていた程です。

2代目で車としての性能を引き上げたのもトピックですが、人気バラエティ番組の景品になったことでその名はより広く知られるように。番組内でのかけ声「パジェロ!パジェロ!」は、お茶の間を賑わせました。

また、各部に乗用車的な要素を取り入れつつ、クロカンらしいシンプルさを残したことで、ホンモノ志向が強くなっていた世間のニーズと見事にマッチし、大きなセールスを記録。RVブームの中心的な存在であった三菱 パジェロは、カローラ、マークII、クラウンが販売上位を占める時代に、月間販売台数1位を記録するほどの人気を博しました。

トヨタ 初代RAV4(1994年-2000年)

1994年に登場した初代RAV4。そもそものRAV4の成り立ちは1989年の東京モーターショーまでさかのぼります。そのトヨタブースに展示された「RAV-FOUR」こそRAV4の前身となるモデルでした。

このRAV-FOURはその後の市販車モデルに比べるとまだまだRV車らしい無骨なルックスで、ライトは丸目を採用。タイヤもクロカン用のものを履き、フロントグリルにはウインチも内蔵していました。しかし、3ドアのボディや、デタッチャブルトップ、リアの部分が開閉するなど、市販車に採用された部分も数多く見られました。そして、1993年の第30回東京モーターショーでは翌年の販売を目前に控え、名前を「RAV4」と改めてほぼ市販車のままの姿で再登場しました。

そして1994年5月に満を持して登場した初代RAV4は、販売店の違いでRAV4 J(トヨタオート店扱い)とRAV4 L(カローラ店扱い)とありましたが、グリルのデザインが若干異なるだけでクルマの内容は共通でした。ちなみにRAV4 JとRAV4 Lの名前の由来は、JがJoyfull、LはLibertyの頭文字を取ったものです。

当時まだ20代前半の“キムタク”こと木村拓哉さんがTVCMに出演し、話題をさらったことを覚えている方も多いのではないでしょうか。

デビュー当初は2リッターの3S-FE型エンジンに4速ATもしくは5速MTの組み合わせで、全車4WDというシンプルな構成。デビュー翌年の95年5月にはホイールベースと全長を延長し、5ドアとして5人乗り(3ドアは4人乗り)になった「V(ファイブ)」を追加。さらに96年8月にはセリカなどにも搭載されたスポーツエンジンである3S-GE型エンジンを搭載したスポーティグレードも新たに登場しています。

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