伊勢鉄道 過去最大の赤字  利用者減少は継続か

四日市市と津市を結ぶ三重県などが出資する第3セクターの鉄道会社、伊勢鉄道が昨年度、新型コロナウイルスの影響などで過去最大の赤字となったことが分かりました。

25日に津市内で開かれた株主総会で報告されたものです。

事業報告書によりますと、伊勢鉄道の昨年度の経常損益は約6350万円の赤字、当期純損益は約2790万円の赤字となり、1986年の設立以来過去最大の赤字となりました。

年間輸送人員は前年度に比べて3.4パーセント減の約165万人で、約5万8千人の減少となりました。

普通列車の利用者は伸びたものの、年度末の新型コロナウイルスの感染拡大の影響で旅行客を中心とした利用者が急激に減りました。

このうち、特急「南紀」の利用者が前年度に引き続き過去最少を更新し、快速みえの利用者も減少したほか、車両検査による費用の増加などで収支が大幅に悪化しました。

伊勢鉄道は「新型コロナウイルスの影響による利用者の大幅な減少は継続すると予想され、事業継続のための最大限の努力を行いたい」としています。

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