ララコープの“無店舗”事業 コロナ影響、利用者増

組合員に荷物を渡す配達スタッフ(左)=新上五島町(ララコープ提供)

 生活協同組合ララコープ(西彼長与町)が組合員世帯などへ週1回商品配達する「無店舗事業」の利用者が増えている。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた今年4月は、配達利用を目的に新規加入した世帯が約1500(前年同期比26.5%増)に上った。新型コロナの新しい生活様式を反映しているとみられる。
 ララコープは県内(壱岐、対馬を除く)で事業展開し、組合員数は21万8721世帯(今年3月末現在)。うち無店舗事業の組合員は約12万5千世帯。無店舗事業本部によると、今年2~4月に増加が目立ち、新規加入や、休止から利用再開に転じるケースなどを合わせると、増加した世帯は2月に233(前年同期比12.6%増)、3月に430(同7.0%増)、4月に2320(同34.6%増)だった。
 注文して実際に配達を受けた利用世帯総数は、書き入れ時の昨年12月第3週に6万4500だったのに対し、緊急事態宣言が本県にも拡大した4月の週平均は6万4千、5月が6万6千。宣言解除後の6月に入っても、第3週までの平均が6万5千で推移している。
 ゴールデンウイークと重なり、例年利用が減る5月第2週も今年は過去最高の6万7千に。同月は注文が増え、欠品や、商品をトラックに載せきれないこともあったという。
 利用増について同事業本部は「外での接触を避ける新しい生活様式の広がりを反映しているのでは」と分析。感謝や励ましの言葉もあるといい「職員の感染予防を徹底し、組合員のライフラインを維持できるよう気を配りたい」としている。

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