故人の魂は朝熊山に  卒塔婆1万本 規模縮小で開山忌

三重県伊勢市朝熊山の山上にある金剛證寺では、27日から寺を再興した仏地禅師をしのぶ開山忌が始まり、大勢の参拝客でにぎわっています。

古くから伊勢神宮の鬼門を守る金剛證寺。開山忌は、一時衰退した寺を再興した仏地禅師の命日にあわせて営まれる法要です。

古くから伊勢志摩地方では、亡くなった人の魂は朝熊山に上るといわれることから霊山として信仰を集め、寺の奥の院へと続く参道には約1万本ともされる大きな卒塔婆が並んでいます。

今年は、新型コロナウイルスの影響で規模を縮小しての開山忌となりましたが、朝から多くの人たちが先祖の卒塔婆の前で花や線香を供えて故人をしのんでいました。

開山忌のこの時期には、境内の池で淡いピンク色の可憐なスイレンが花を咲かせ、参拝に訪れた人たちを涼しげに迎えています。

金剛證寺の開山忌は、29日まで営まれます。

© 三重テレビ放送