MLB機構が2020年シーズンの開催概要を正式発表

メジャーリーグ機構は日本時間6月30日、今シーズンの開催概要について正式に発表した。日本時間7月2日にキャンプ地へ集合し、すべての選手とスタッフは医療検査を受ける。日本時間7月4日から本格的なキャンプがスタートし、日本時間7月24~25日に各球団のシーズン開幕戦が行われる予定となっている。

グラウンド内のルールとしては、ナショナル・リーグでも史上初めて指名打者制を導入すること、延長戦の各イニングは「無死2塁」の状態からスタートすることなどが定められた。また、事前に発表されていた新ルールのうち、投手が最低3人の打者と対戦しなければならない「ワンポイント禁止」のルールは維持。一方、野手の登板を延長戦または6点以上の大差の場合のみに限定するルールは、今年は適用外となった。また、不必要な接触を避けるため、乱闘は禁止され、持ち場を離れて審判に抗議する行為についても「ただちに退場」という措置が取られることになっている。

健康面と安全面への対応として、ヒマワリの種などを吐き出す行為は球団の施設内で完全に禁止される(ガムを噛むのはOK)。また、投手が指を舐めるのを防ぐため、湿った布をポケットに入れることが許可される。ダグアウトやブルペンでは広いスペースを確保することが義務付けられ、試合中・練習中にかかわらず、最大限のソーシャル・ディスタンスの実施が推奨される。試合開始前のオーダー表交換は行われず、メジャーリーグ機構が提供するモバイル端末にオーダー情報を入力することになった。

スケジュール面については、各球団は夏季キャンプ中に最大3試合まで対外試合の開催が許可される。紅白戦に関する制限はない。2020年のレギュラーシーズンは、同地区内での対戦のみとなり、たとえばアメリカン・リーグ東部地区に所属するヤンキースは、ア・リーグ東部地区の4球団と合計40試合、ナ・リーグ東部地区の5球団と合計20試合を戦う。

ロースターのルールとしては、最大60人の「プレーヤー・プール」に登録された選手のみが出場可能となり、開幕時のロースターは30人。2週間後に28人、さらに2週間後に26人となり、9月のロースター枠拡大は行われない。また、遠征時には「タクシー・スクワッド」として最大3人の予備選手を帯同させることが可能。トレード・デッドラインは8月31日(現地時間)に変更され、9月15日(現地時間)までにロースターに登録された選手がポストシーズンに出場可能。故障者リストは10日間または45日間となり、新型コロナウイルス用の故障者リストも新設される。

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