KERA×古田新太企画のレギュラーメンバー結集!ケラリーノ・サンドロヴィッチがナンセンスな時代に贈る、 新しいエンターテイメント!

今春、 新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を受け、 日本の演劇は一斉に上 演ストップとなった。劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が 2020 年手掛ける予定であった4作品のうち、 すでに、 4−5月公演 KERA meets CHEKHOV Vol.4/4『桜の園』、 6-7 月公演『欲望のみ』の2つの公演も、 中止を余儀無くされた。

緊急事態宣言があけ、 ライヴエンタテインメントも、 次第に再び立ち上がり始めようとしていますが、 本来の形に戻るにはまだ辛抱強い歩みが必要なようだ。そんなコロナ禍の中でも、 KERA は、 留まることを知らない創作の意欲を新たな挑戦に向け、 KERA による、 KERA だからこそ生み出せるエンターテインメントをお届け。

2007 年から 2016 年の間に、 ケラリーノ・サンドロヴィッチと俳優・古田新太は、 タッグを組んでナンセンスコメディの舞台を 3 本上演してきた。 その過去3作のレギュラーメンバーが集結し、 新しい試み CUBE produce『PRE AFTER CORONA SHOW』に挑む。

CUBE produce 『PRE AFTER CORONA SHOW』は、 劇場でのリーディングアクト『プラン変更 ~名探偵アラータ探偵、 最後から 7 、 8 番目の冒険~』の無観客上演生配信と、 コント映像作品『PRE AFTER CORONA SHOW The Movie』配信、 という2つのコンテンツで構成され、 チケットぴあのライブ動画配信サービス・PIA LIVE STREAM より配信。

リーディングアクト『プラン変更 ~名探偵アラータ探偵、 最後から7 、 8 番目の冒険~』は、 7月12日に無観客生配信の形で本公演上演するとともに、 前日の7月11日には、 緊急事態宣言解除後、 下北 沢 本多劇場では初となる一般観客を入れた形での、 公開ゲネプロ(※配信無し)を実施。

7月11日の公開ゲネプロでは、 『プラン変更 ~名探偵アラータ探偵、 最後から7 、 8 番目の冒険~』上演前に、 『PRE AFTER CORONA SHOW The Movie』を、 配信開始に先駆け先行上映。 公開ゲネプロ参加の観客は、 コント映像作品とリーディングアクト、 両方を、 誰よりも早く目撃することができるス ペシャルなゲネプロとなっている。

リーディングアクト『プラン変更 ~名探偵アラータ探偵、 最後から7 、 8 番目の冒険~』では舞台上のソーシャルディスタンスにも配慮し、「多彩な動きがありつつも俳優同士が常に距離を保ちながら 進行するリーディング」というこの時代ならではの演出的工夫を取り入れた上演形式で行なう。コント映像作品『PRE AFTER CORONA SHOW The Movie 』は、 スピーディなナンセンスコントが数珠つなぎに連鎖する、 ジャンルを超えた映像表現であり、 KERA独自の創作を追求した、 映画やテレビなど他のメディアでは絶対に見られない作品だ。

視聴者だけがわかる、 超豪華シークレットゲスト陣もお楽しみの一つ。映像と演劇の2本立ての企画、 『PRE AFTER CORONA SHOW』は、 「AFTER CORONA」の世界に一石を投じ、 己を含む世の中の全てをキッチュでハードに、 ”笑いのめす”そんな作品。

少々長いコメントになりますので興味ある方にだけお読み頂ければ。
新型コロナウィルスがあれして中止になった『欲望のみ』。 古田新太を座長としたチームに新たなメンバーを加え、 2007 年~2016 年に同チームで上演した「ナンセンス三部作」とは異なるタイプのコメディを創ろうとした公演でした。
4 月下旬に中止が申し渡され、 自粛で悶々としていた私は、 このチームで「公演の代わりの何か」ができないものかと画策しましたが、 コロナ渦の制約の中、 頭に浮かぶ案はどれもこれも、 時間と労力を費やしてまで実行しようと思えるものではありませんでしたし、 それ以前に、 自分の仕事ではないように感じました。 周囲の演劇人達が早々に発信を連打した様々な試み、 すなわちリモートを使った演劇。 しかしそれを私が試みたところで、 面白いと思えるモノが創れるとは思えなかったのです。 それらは演劇のようでいて、 決して演劇ではない。 「演劇のようなもの」です。 「演劇のようなもの」は「演劇のよう」でありながら、 私が感じている「演劇の魅力」を何ひとつ擁しない。
この度「PRE AFTER CORONA SHOW」の旗印の下にお届けする 2 つの作品も「演劇のようなもの」でしかなく、 「演劇」と較べられちゃあたまらないのですが、 「演劇」ができない時期、 「何もしない」という選択肢もある中で、 これならやってもよいのではないだろうかと思えた企画であります。 やってみました。 我々が 2020 年の春~夏にどんな風に足掻いていたかの記録でもあります。

映像作品『PRE AFTER CORONA SHOW The Movie』は、 ザックリ言うと「コント集」です。 どう反応して良いのか戸惑わせるようなスケッチも混じってますが、 これもコントなのです。 私が書いたコントと盟友ブルー&スカイが書いたコント、 それから太田毅くんと飯田ゆかりさんの書いたコント一本ずつ(別役実氏編纂のコント本に収録)を私が脚色したもの、 そして、 大倉孝二とブルー&スカイのユニット、 ジョンソン&ジャクソンが、 やはり中止になってしまった彼ら の公演に於いて上演するはずだったコント(大倉が脚本提供クレジットに名を連ねているのはこの為です)。 注目の若手ナンセンス劇団「地蔵中毒」主宰の大谷皿屋敷くんにも参加しても

らうはずだったのですが、 ある大人の事情で叶わず、 彼の既製台本から二言だけ台詞を使わせてもらってます、 記念に。
コント達は、 劇場で収録したり、 ロケで映画やドラマのように撮影したり。 全 6 日間の強行撮影でしたが、 まさに制約だらけの中、 ゲスト出演者含め 20 名近いキャストとスタッフの皆様の尽力のお陰でヘンテコなモノが出来あがりました。 アニメは上田大樹くん、 音楽は鈴木光介くんと、 いつものメンバーが集結してくれました。 上映時間は約 100 分であります。

『プラン変更~名探偵アラータ探偵最後から 7、 8 番目の冒険~』は所謂リーディング公演。 6 月 29 日現在、 台本を書き始めたばかりでどんな作品になるか、 まだわかりませんが、 リーディングという形態を逆手にとってくだらなくできまいかなぁ、 と。 サブタイトル通り、 変質者であり多重人格者でもある探偵アラータが、 助手のアルジャーノンと共に、 事件かどうかすらも曖昧な事件を解決するナンセンス・コメディ。 つまりお馴染みのやつです。 ナンセンス三部作の第四弾。 新しいコメディに挑もうとした『欲望のみ』に代わる公演が、 結局いつものやつになっちゃうというのも皮肉ですが、 おかげでまたあのキャラクター達に会えるのは、 書き手にとっても大きな悦びであります。
台本書き始めて数回の稽古を経て初日まで、 二週間しかないので、 40 分~60 分ぐらいの小さな作品になると予想します。 『The Movie』の方もそうですが、 はるか昔に書いた自作にネタを探ったり、 中学時代に私をナンセンスの世界に誘い導いてくれて、 健康~ナイロン初期に散々マネしたモンティパイソンの模倣も久々にしていることも白状しておきましょう。 今我々がやるとこんな風になります。
ともかく、 安全第一、 くだらなさ第二に、 楽しんで作ろうと思います。

赤字必至の試みなので、 お気に召したら口コミ、 SNS 等でワーワー騒いでくれろ。 以上、 よろしくお願い。

2020 年 6 月末ケラリーノ ・サンドロヴィッチ

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