ヒバクシャ国際署名 オンラインで協力を 長崎県内 50万筆目標に呼び掛け

「ヒバクシャ国際署名」に応じる市民ら=長崎市浜町

 全ての国・地域に核兵器禁止条約への批准を求め、世界で集めている「ヒバクシャ国際署名」。長崎県で推進する「県民の会」によると、県内では7月1日現在、50万筆の目標に対し48万2877筆が集まっている。集めた署名は10月に全国の他団体分と合わせて国連に提出する予定。目標達成に向け、同会はオンラインでの署名協力も呼び掛けている。
 「被爆者が生きているうちに核兵器をなくそう」-。6月26日夕、同会のメンバー約20人が長崎市浜町のアーケードで声を上げた。新型コロナウイルスの影響で街頭活動は4、5月と中止を余儀なくされ、この日は3カ月ぶりに再開。買い物客だけでなく、学校帰りの高校生らも足を止め、説明に聞き入っていた。1時間で約250筆が集まった。
 共同代表で長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の田中重光会長(79)は「私たちの取り組みを地道に伝え、被爆地として(9月までに)目標の50万筆を達成したい」と語る。
 署名活動は日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の呼び掛けで2016年に始まり、今年3月末現在で世界中から1184万3549筆が集まっている。オンライン署名は「ヒバクシャ国際署名」のウェブサイトからできる。
 県民の会は核禁条約の国連採択から3年となる7日午前10時半~11時半、長崎市松山町の爆心地公園で記念行事を開く。被爆者ら4、5人がスピーチし、長崎から被爆者運動をけん引した山口仙二さん、谷口稜曄(すみてる)さん(いずれも故人)らのパネル展示などを予定している。


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