第1子誕生を控えるトラウト 2020年シーズンの出場は不透明

MVP3度、オールスター・ゲーム選出8度の実績を誇る球界屈指のスター選手、マイク・トラウト(エンゼルス)は、妻のジェシカが8月に第1子の出産を控えている。そのため、新型コロナウイルスに感染するリスクを冒してプレーすることを懸念しており、今年プレーするか否かについて、まだ正式な決断を下していないことを明らかにした。

トラウトはZOOMによる会見のなかで「正直に言うと、(今年プレーすることについて)まだ心地よさは感じていない。僕自身や妻、家族の心のなかにはいろんなことが浮かんでいる。シーズンを過ごすなかで、最も安全で最も注意深い方法をとるように努めているよ」とコメント。「ビリー・エプラーGMや他の人たちにも話したけれど、これはタフな状況だ。陽性になりたくないし、妻に移してはならない。これまでいろいろ考えてきたけれど、今もまだずっと考えているよ」と複雑な心境を吐露した。

トラウトはチームの公式練習の初日となった日本時間7月4日、マスクを着用してベースランニングや外野守備の練習に取り組んだ。現時点ではプレーすることを希望しているが、妻との話し合いの結果、考えが変わる可能性も示唆している。

「ファンのためにプレーするには、家族や自分の命を危険に晒さなければならない。プレーするつもりだし、プレーしたいと思っているけれど、本当にタフな状況なんだ。でも、明日や明後日に何が起こるかはわからない。感染が爆発的に拡大する可能性だってある。不確実な要素が多すぎるんだ」とトラウト。妻と子供の健康が最優先だと明言し、そのために自分が今年プレーすべきかどうかを熟考しているようだ。

ジョー・マドン監督は「このような状況のなかで第1子が誕生し、初めて父親になるというのは、非常に大きなことだ。彼の周りには妊娠中の奥さんや生まれてくる子供がいるのだから、彼は健康でいなければならない」と語り、今年プレーするか否かを決断できないでいるトラウトに理解を示している。

「60試合制のシーズンを楽しみにしているよ」と語ったトラウトだが、最終的にどのような決断を下すのだろうか。

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