「飛翔」「擬態」「驚嘆」… 厚木で虫の魅力伝える企画展

迫力のある美しい虫の写真が目を引くあつぎ郷土博物館の企画展=厚木市下川入

 虫たちの一瞬の躍動感や美しい色合いを写真コラージュで伝える企画展「むしってすごい! 昆虫写真家が切り取った驚きのむしワールド」が、あつぎ郷土博物館(厚木市下川入)で開かれている。著名な昆虫写真家4人の写真を使用し、それぞれ一つずつ、計4点の写真コラージュを作成して展示している。8月30日まで。

 写真コラージュはいずれも縦1.5メートル、横2.5~3メートル。作品ごとにテーマがあり、写真5~8枚をデザイナーが組み合わせた。

 海野和男さんのテーマは「飛翔(ひしょう)」。トノサマバッタが後ろ足で地面を蹴った際に舞い上がった小さな砂粒まで、くっきりと写し取られている。隣のミヤマカラスアゲハは緑と青の美しい羽の模様を見せ、カマキリやギフチョウの飛ぶ姿も組み入れた。

 湊和雄さんは「擬態」のテーマで、木の葉そっくりの姿を見せるコノハチョウなど擬態の名人たちを集めた。尾園暁さんのテーマは「美麗」。鮮やかな色合いを見せるトンボたちの姿を迫力満点に見せた。星輝行さんは、カブトムシが飛ぶ姿の残像を特殊な技術で写し止めるなど、肉眼では捉えられない昆虫の動きを「驚嘆」のテーマで紹介した。

 同館は「虫が好きな人もそうでない人も、驚き、感動できると思う」と話している。午前9時~午後5時。7月27日休館。

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