安全安心を“見える化” コロナ感染者宿泊のホテル再開 長崎

自動チェックイン機に新型コロナに関する問診機能を導入して営業を再開したホテルウイング・ポート長崎=長崎市大黒町

 4月に宿泊者の新型コロナウイルス感染が確認されて以来、休館していた長崎市大黒町の「ホテルウイング・ポート長崎」が6日、約2カ月半ぶりに営業を再開した。自動チェックイン機に問診機能を加えるなど感染防止策を強化した。
 運営する九州教具(大村市)は再開のコンセプトとして「三つのキープ」を設定。キープ・クリーン(ウイルスに触れない)、キープ・ディスタンス(ウイルスを広げない)、キープ・コミュニケーション(顧客への思いやりを形にする)-に基づき対策を講じた。
 フロントカウンターに飛沫(ひまつ)を防ぐ透明膜・板を設置。感染発生直前に導入した自動チェックイン機に、新たに体調や海外渡航歴を客に尋ねる機能を付加し、スタッフとの接触機会を抑える。同機から現金を回収するスタッフは使い捨て手袋を着用。オゾンを使う除菌装置をロビーなどに増設した。館内感染発生時を想定したマニュアルを整備、今後も訓練やブラッシュアップを続ける。
 再開初日から客が訪れた。船橋修一社長は「今回得た教訓を生かし、お客さまに安全・安心の形を“見える化”していく」と述べた。


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