通算2355安打のマーケイキスが出場辞退 無観客が最大の理由

通算2355安打の実績を誇るニック・マーケイキス(ブレーブス)は日本時間7月7日、今年の出場を辞退することを決めた。マーケイキスは「僕たちはファンのためにプレーしている。ファンが球場にいないのはタフだ。僕にとってこれが一番大きかったと思う」と無観客でのシーズン開催を出場辞退の最大の理由に挙げている。なお、ブレーブスからの出場辞退は通算169勝のフェリックス・ヘルナンデス(マイナー契約)に次いで2人目となる。

メジャーで14年間にわたってプレーし、通算2355安打を積み重ねてきたマーケイキスは「これがキャリアの終わりにならないことを祈っている」とコメント。「今シーズンがどのように行われるかを見守りたい。今シーズンが終わったあと、決断を下したいと思う。みんなが健康でいることを願っているし、早くこのウイルスが退治されてほしい」と新型コロナウイルスの状況次第では現役引退を決断する可能性があることを示唆した。

マーケイキスは、新型コロナウイルスの影響によって今シーズンが無観客で行われることを出場辞退の最大の理由に挙げたが、チームの主砲であるフレディ・フリーマンがコロナに感染し、高熱で苦しんでいたことも決断を後押ししたようだ。電話でフリーマンと話したマーケイキスは「電話で彼と話して驚いた。本当に体調が悪そうだった」と語った。

現在36歳のマーケイキスは、メジャー最初の13年間で平均172安打を記録。昨年は自己最少の118安打に終わったが、3000安打の大台まであと645本に迫っていた。40歳までの5年間を平均130安打で乗り切れば3000安打の大台に到達できる計算だったが、新型コロナウイルスの影響による試合数の削減と出場辞退により、快挙達成は極めて難しくなった。

しかし、マーケイキスは「僕はファンの前で勝ちたいんだ。このスポーツはファンがあってこそなんだよ。ファンがいない環境でプレーするのは、僕にとって野球ではない」と語り、自分自身の記録よりも大切なものがあることを強調した。

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