東京の外資系損保 チャブ保険 長崎進出へ  12月事業開始 5年後までに100人雇用

 外資系損保会社のチャブ損害保険(東京)は7日、長崎市内に「西日本カスタマーサービスセンター」を立地すると発表した。同社の全国20カ所以上の拠点のうち、東京本社に次ぐ規模となる。12月1日に事業を開始し、5年後までに100人の雇用を計画している。
 同市へのセンター開設は、本社に集中している機能を分散し、被災リスクを軽減する狙い。具体的には証券作成や保険金支払い、ITシステム開発などに当たる。人材は性別や年齢を問わず幅広く募る方針。長崎進出によって、非常時対応を定めた事業継続計画(BCP)の強化と同時に、西日本でのサービス向上を図る。
 誘致した県産業振興財団によると、立地先は伊勢町に10月完成予定の民間ビルの最上11階全フロア(813平方メートル)。9階以下は駐車場。国道を挟んだ旧長崎玉屋周辺の新大工町側のビル(2022年10月完成予定)と一体的に再開発される。
 同社の親会社チャブ・グループ(スイス)は欧米を中心に54カ国・地域で各種保険事業を展開し、従業員数は計約3万3千人。日本で事業を始めて今年で100周年を迎え、外資系損保としては最古。同社の19年3月期の保険料収入は233億円、従業員数545人。

© 株式会社長崎新聞社