現代に蘇る伝説のクランクベイト「スーパーZ」、昨年話題となったサーフェスクランクのバリエーション機「ORCバーニングシャッド」、最強の破壊者「デストロイヤー」のフルモデルチェンジ…。2020年は話題に事欠かないメガバスですが、まだまだ話題作は続きますよ! 今回紹介する最新スピナーベイトもまさにその一つ。SV3。スピナーベイト論争に終止符を打つとまで言わしめるそのスペックに注目です!
メガバスが誇るコンパクトスピナーベイトの最新作!
SV-3[メガバス]
【スペック】
●重さ:1/4,3/8,1/2,5/8,3/4oz タイプ:スローロール(SR)、ダブルウィロー(DW)、シングルコロラド(SC)、シングルウィロー(SW)●カラー:10色
ポップXやワンテンなど、プラグのイメージが強いメガバスですが、実はスピナーベイトにも一家言あるメーカーなんです。
そんなメガバスがリリースするスピナーベイトの「SV3」も当然、ただのスピナーベイトではありません。
場所を選ばないサイズ感。そして驚きのバイブレーション…。
言うなれば、コンパクト&ハイアピールの極み!
動画を見るときっと驚きです!
5/8オンスで手のひらに乗せるとこんな感じなので、かなりコンパクトなのが伝わるかと思います。キャスタビリティもかなり良好で、早めのリトリーブでも横倒れすることはありません。
全体設計としては後述するヘッドやワイヤー径と併せて、LSAA ワイヤードフラットフォーミングと名付けられています。
ヘッド
口が特徴的なヘッドはドロップデルタバランシングヘッドと言います。一見すると引っかかりそうですが、逆にこのおかげでなにかにぶつかった時に瞬間的な姿勢変化を起こしやすく、ヒラ打ちで喰わせのきっかけがつくれるわけです。
また、正面から見ると少し下膨れしているのがわかります。低重心化のための工夫であることがわかりますね。
スカート&フック
一般的なスカートに混じって、タイラバのネクタイの様な幅広のヒラメンスカートが配置されています。トレーラーワームのような艶めかしい動きが期待できますね。
フックの基部にはキーパーもあるため、トレーラーワームをセットするのもOKです!
ワイヤー
太めのワイヤーが用いられているため耐久性が高く、ブレードで発生した振動をスポイルすること無くヘッドに伝えることが出来ています。
動画を見ると、ヘッドまでよく動いているのがわかりますよね。
ブレード
スピナーベイトの心臓部とも呼べるブレードはオリジナル設計のインクレディブルSVブレードを採用。
一見すると、センターから折れただけのブレードですが、実は平面と曲面が美しく融和したブレードなんです。
これにより、強烈なフラッシングと激しいバイブレーション、強い撹拌力を有しており、コンパクト設計でありながらハイアピールを誇るんです。
ラインナップ
ウェイトは、野池のオカッパリからディープエリアのスローロールまで幅広く使えるよう、1/4、3/8、1/2、5/8、3/4オンスの5モデルをラインナップしています。
ブレードタイプは3/8、1/2、5/8、3/4オンスがいわゆるタンデムブレードとも呼ばれるSR(スローロール)とDW(ダブルウィロー)をラインナップ。
よりサイズ感の小さい1/4オンスはシングルコロラドとシングルウィローから選べます!
カラーは全10色です。
ハス
ギル
アユ
ワカサギ
コットンキャンディ
ブラックブルー
パールシャッド
ホワイトチャート
ファイアレッド
ホットタイガー
SV-3とは何なのか
「プロジェクトリビングレジェンド」と銘打って、特別ページまで用意されているSV-3。
果たしてなぜ特別なのでしょうか?
それを紐解くために、メガバスのスピナーベイトの歴史から振り返ってみましょう。
「メガバス」というメーカーが最初にリリースしたルアーをご存知でしょうか?
1986年、当時はハンドメイドモールドによって生み出されていたスピナーベイト「Vフラット」こそがメガバスの最初のルアーなんです。
当時はまだまだアメリカ製のルアーの人気が強かった時代。
スピナーベイトも同様であり、そもそも国産のスピナーベイトを作っているメーカーもありませんでした。
開発コード「MS001型」とも呼ばれた、言わば初の国産スピナーベイト・Vフラットはその特殊なヘッド形状により、ベジテーションエリアの攻略を得意としていました。
ところがメガバス人気が徐々に高まるに釣れ、ハンドメイドでは生産が追いつかなくなります。
そこで登場したのが「MS002型」と呼ばれる新たなVフラットです。
これはシャローのベジテーションエリアに加え、ディープエリア攻略までを視野に入れ改良。量産性も向上させたモデルでした。
その後も続々とVフラットシリーズは登場しており、現時点で開発コードの数字が最も大きいルアーが「MS009型」のV-9です。
順番は前後しますが、今回重要になってくるのが、1995年にリリースされた「MS003型」です。
このモデルはそれまでとは少し毛色が違い、コンパクトフォルムにベイトフィッシュを模した美しいリアルヘッドで、トーナメンターにも愛用されていたらしいんです。
しかしながら、求められていた性能がVフラットとは異なるため、「MS003型」ではありますが名前はVフラットではありません。
その名もV-3。
先述したとおり、Vフラットの系譜は001~009まで継続し、最新モデルのV9は7代目にあたります。
ですが、V-3は派生系は数あれど、最新モデルは作られていなかった。
もうおわかりですよね。
Vフラットシリーズの中でも、勝つために使われた実績を持つスピナーベイトであるV-3の最新モデルがSV-3。
日を追う毎にプレッシャーが蓄積されていく日本のフィールドや、激しい戦いが繰り広げられる米国トーナメントを視野に入れ、いよいよ現代に蘇ったスピナーベイトこそが「SV-3」なのです!
実際の使用感
実際に使ってみて驚いたのは、手元に伝わる振動。
柔らかいワイヤーでより強いバイブレーションを発するという一般的なスピナーベイトとは相反する印象には驚きを隠せませんでした。
その大きな鍵となっているのはやはりブレード。
泳いでいる姿を見ていてわかったのですが、リアブレードの回転幅が非常に広いんです。ウィローリーフブレードでありながら、さながらコロラドブレードのような回転径でした。
ですがそれでも決して引き抵抗が強すぎるわけではなく、ちょうどいい塩梅でした。
またキャスタビリティも非常に優れており、夕マズメの風が強まるシチュエーションでもMHロッドを使ってピンポイントキャストをビシバシ決めることが出来ましたよ!
さらには直進安定性に優れており、リトリーブ速度を早めてもスピナーベイトが横倒れして泳ぐことはなく、キレイに泳ぎきってくれるんです。
高い完成度に感動!
ハイアピールのブレードとそれを活かす太いワイヤーと組み合わせにより、コンパクトサイズであっても驚くべき強さを誇るSV-3。
直進性の高さやキャスタビリティなど、使用感に影響を及ぼす部分も抜かりはない、その完成度の高さは脱帽ものです。
伝統を感じるもよし。新しいジャンルのスピナーベイトとして使うもよし。
SV-3をぜひとも試してみてください!