ブルージェイズの先発5番手 山口を含む右腕3人による争い

2020年シーズンの開幕を15日後に控え、各球団では熾烈なポジション争いが繰り広げられている。メジャーリーグ公式サイトのトーマス・ハリガンは、注目のポジション争いのなかから7つをピックアップ。その1つに山口俊が加わっている「ブルージェイズの先発5番手争い」を挙げた。

ブルージェイズの先発投手陣には柳賢振(FAでドジャースから加入)、タナー・ロアーク(FAでアスレチックスから加入)、チェイス・アンダーソン(トレードでブリュワーズから加入)の3人が加わり、昨年好スタートを切るも故障に泣いたマット・シューメイカーと合わせてローテーションの4番手までは確定と見られている。

残りの1枠をライアン・ボルッキやT・J・ゾイクといった若手も含めて複数の投手で争う状況となっており、ハリガンは有力候補としてトレント・ソーントン、山口、ネイト・ピアソンという3人の右腕を挙げた。

26歳のソーントンはメジャーデビューした昨年、32試合(うち29先発)に登板してチーム最多の154.1イニングを投げ、6勝9敗、防御率4.84、149奪三振を記録。昨年の働きぶりを考えればソーントンが最有力候補であることは間違いない。

しかし、今春のオープン戦では23歳のピアソンが猛アピール。球界トップクラスの有望株と評価される才能を遺憾なく発揮し、4試合(うち1先発)で7イニングを投げ、防御率1.29、11奪三振、被打率.091という圧巻のピッチングを披露した。能力的に見ればピアソンが開幕ローテーションに抜擢されても決して不思議ではない。

他に候補がいる以上、オープン戦の4試合で防御率9.00、被打率.316と打ち込まれた山口はブルペンに回る可能性が高い。日本でクローザーを務めた経験があることも山口のブルペン起用を後押しする要素となるだろう。ただし、先発4番手までの投手はいずれも故障リスクが高く、山口に先発のチャンスがないわけではない。

開幕から1週間が経過すれば、フリーエージェントを1年先延ばしにする形でピアソンを昇格させることができるため、開幕時の先発5番手はソーントンが務め、8月上旬にはピアソンが取って代わることになるのではないだろうか。

© MLB Advanced Media, LP.