16連勝中のヤンキース・コール メジャー記録は24連勝

9年3億2400万ドルという投手史上最高の超大型契約でヤンキースに加入したゲリット・コールは、昨年5月27日からレギュラーシーズン16連勝を継続している。これは15人が並ぶメジャー歴代10位タイの記録だが、60試合制で行われる2020年シーズン中にメジャー記録を更新する可能性がある。メジャー記録は1936年7月17日から1937年5月27日にかけてカール・ハッベルがマークした24連勝だ。

異例の60試合制で行われる2020年シーズンだが、5人のローテーションで戦うのであれば先発投手1人あたり12試合前後の登板機会があることになる。16連勝中を継続中のコールは、開幕8連勝でハッベルに並び、開幕9連勝でメジャー記録を塗り替えることができる。

1934年のオールスター・ゲームにおける5者連続三振で知られるハッベルは、1936年7月17日から16連勝のままシーズンを終了。シーズン最後の15登板では13勝0敗2セーブ、防御率1.93という驚異的な活躍を見せた。翌1937年は開幕からの8登板で8勝0敗、防御率1.73をマーク。前年からの連勝記録は24まで伸びた。

ハッベルは1936年に自己最多の26勝をマークし、最多勝と最優秀防御率の二冠を獲得して3年ぶり2度目のMVPを受賞。1937年は自己最多の159奪三振でキャリア唯一の奪三振王となり、2年連続3度目の最多勝にも輝いた。ハッベルにとって、キャリアの絶頂期に近い時期に樹立した大記録だった。

ハッベルに最も迫ったのは、1958年6月7日から1959年8月30日にかけて22連勝を記録したロイ・フェイスだ。ただし、先発投手だったハッベルとは異なり、フェイスはリリーフでの登板だけで22連勝をマークした。1958年は5月末時点で0勝2敗だったが、その後5勝を挙げてシーズンを終え、翌1959年は開幕から17連勝。この年の勝率.947(18勝1敗)は歴代最高記録である。

なお、3位タイはルーブ・マーカード(1911~12年)、ロジャー・クレメンス(1998~99年)、ジェイク・アリエタ(2015~16年)による20連勝、6位タイはジョニー・アレン(1936~37年)、デーブ・マクナリー(1968~69年)、ヨハン・サンタナ(2004~05年)、ホゼ・コントレラス(2005~06年)による17連勝となっている。

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