今季のプレミアリーグは新型コロナウイルスによる異例の中断となり、3ヶ月あまりの期間を経て再開されることになった。
その後リヴァプールの優勝が決定し、試合も残りわずか。来季の開幕も8月末に迫っており、既にチームは次のシーズンに向けて動き出している。
今回は『Sportskeeda』から「来季のプレミアリーグでレギュラーを獲得するであろう若手選手5名」を紹介する。
カーティス・ジョーンズ
クラブ:リヴァプール
プレミアリーグ優勝を果たしたリヴァプール。そのスカッドを強化する必要がないかといえば、そうではないだろう。追いかけようとするクラブは着実に力を上げてくる。ユルゲン・クロップ監督が立ち止まるわけにはいかないのだ。
ただ、今夏のマーケットで大きなお金を使うことはできないとユルゲン・クロップ監督も認めている。それだけの投資を行う必要性があるわけでもないし、狙っていたティモ・ヴェルナーはすでにチェルシーへ行くことを決めた。
代わりに、下部組織からの才能を引き上げることはしやすい状況となる。可能性が最も高いのはおそらく19歳のカーティス・ジョーンズだ。
9歳からリヴァプールに所属している彼は、既に今季そのポテンシャルを見せつけてきた。公式戦9試合に出場して3ゴールという結果は素晴らしいものであるし、退団が濃厚なアダム・ララーナの後釜になれる選手だ。
フィル・フォデン
クラブ:マンチェスター・シティ
プレミアリーグの連覇が途切れてしまったマンチェスター・シティ。ジョゼップ・グアルディオラが率いるチームは、なんとリヴァプールから20ポイント以上離されてしまった。
その理由の一部は、メンバーの高齢化にもあるだろう。キャリアの後期に入っている選手は多く、ダビド・シルバも今夏チームを去ることになった。
ではシティはその穴を埋めるために多くのお金を使うべきか?単純に言えば、「フィル・フォデンがいる」と多くのファンが答えるだろう。彼以上の選手を獲得するためには、どれだけの投資をすればいいのだろうか。
今季公式戦31試合でプレーし、7得点9アシストを記録した。出場機会が限られていたにもかかわらず。フルで使ったらどれだけの結果を残してくれるのか…。
メイソン・グリーンウッド
クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
今季が始まる前、スールシャール監督は「チーム最高のフィニッシャーはグリーンウッドだ」と述べた。その主張は決して間違っていなかった。リーグ再開後、彼のプレーは目覚ましい輝きを放っている。
2試合で3ゴールを決め、アシストも記録。ブライトンとボーンマスのディフェンスを恐怖に陥れた。彼のシュートセンスは、年齢を考えれば驚くべきものである。
ユナイテッドはジェイドン・サンチョやジャック・グリーリッシュを獲得すると言われているが、どちらの選手もおそらく70億円は優に超えるだろう。
グリーンウッドのブレイクは、ユナイテッドの理事会に選択を突きつける。「世界最高峰の10代がいるにもかかわらず、多額の投資をするのか?」と。ラッシュフォード、ダニエル・ジェームズ、そしてグリーンウッド。この3枚に加える必要があるのだろうかと。
イーサン・アンパドゥ
クラブ:チェルシー
昨年夏には補強禁止処分を受けてしまったチェルシー。しかしその反動もあってか、今季の間にハキム・ジヤシュとティモ・ヴェルナーを獲得した。かなり多額の移籍金を支払ってだ。
ただ、ディフェンスの方にはまだ手がつけられていない。リューディガー、クリステンセン、ズマ、トモリの4枚は決して一貫性があるわけではなく、優勝を狙うならば入れ替えは必要だ。
だからナタン・アケの復帰なども噂されているわけだが、ここからまだ出せるお金があるのかどうか…。
そこで注目すべきは、RBライプツィヒに貸し出しているアンパドゥ。まだ経験不足であることは事実で、今季はケガにも苦しんだ。しかしこれ以上予算を使わずに守備を向上させようとすれば、彼に賭けるしかない。
トロイ・パロット
クラブ:トッテナム
トッテナムは今季のプレミアリーグで好成績をあげられる。そんな確信を抱いていた人は多かったはずだが、劇的に順位を下げてしまった。監督交代もそれほど大きな薬にはならなかった。
その問題はハリー・ケインが長期離脱したことにあるし、1月のマーケットで大きな補強が出来なかった。そしておそらく、今夏も新型コロナウイルスによる影響で投資は難しいだろう。
ということは、最も簡単な解決策は若手に賭けるというものになる。ケインのバックアップとしてちゃんと使える選手をだ。幸運なことに、トッテナムには18歳の俊英トロイ・パロットがいる。
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年代別のレベルでは37試合31ゴールというとんでもない得点力を見せており、アイルランド代表にもデビューしている。モウリーニョ監督は「若手を起用しない」と言われているが、流石にチャンスを与えないわけにも行かない状況だろう。