世界遺産の構成資産「原城跡」 大雨で17カ所崩落 南島原

崩落した二ノ丸跡の斜面=南島原市南有馬町、原城跡

 世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する、「原城跡」(南島原市南有馬町)の山林の斜面などの計17カ所で、9日までに、大雨の影響による崩落が見つかった。本丸跡の石垣など重要な遺構に被害はない。
 市教委文化財課によると6日午前11時ごろ、三ノ丸跡で幅約10メートル、高さ約3メートルの小規模崩落を確認。9日午後4時までに二ノ丸跡で計14カ所、三ノ丸跡で計3カ所の崩落が見つかった。このうち二ノ丸跡では、斜面が幅約25メートル、高さ約15メートルにわたり崩れた。市は県と文化庁に被害状況を報告。
 同課は「梅雨前線が活発なためブルーシートで覆っている。大雨が収まった後に表面の緑化など修復の工法を検討したい」としている。

© 株式会社長崎新聞社