「親バカ青春白書」主演・ムロツヨシ――「今この時に、お芝居をできることが有難い」

8月2日スタートの日本テレビ系連続ドラマ「親バカ青春白書」(日曜午後10:30)で、ゴールデン・プライム帯の連ドラ初主演を務めるムロツヨシが、コロナ禍でのドラマ撮影に臨んでいる心境や、共演の永野芽郁の印象などを語った。

ドラマは同系の「今日から俺は‼」制作チームの最新作で、娘を溺愛するあまり、娘と同じ大学に入学した親バカでシングルファーザーのガタローこと小比賀太郎(ムロ)と、父と同級生になった娘・さくら(永野芽郁)が、大学生活を送る中で絆を深めていく家族の愛の物語だ。小比賀親子の同級生役で、中川大志、今田美桜、ガタローの亡き妻・幸子役で新垣結衣も出演する。

新型コロナウイルスへの対策を十分にとりながら撮影が進む中、「このような状況下での撮影方法を、なんとかみんなで考えたり発想している雰囲気が、むしろいいのかなと感じています。知恵を出されるスタッフさん、ガイドラインを含めていろいろ考えていただいた局・番組制作の皆さん含めて、“僕たちなりに落とし込んで撮影する”ということをしっかりみんなで共有している点を、まずはいいところだと挙げたいです」と前向きに捉えているムロ。

そして、「今この状況でドラマを作るということは、そこから始めなきゃいけないということですが、“ウイルスがなければ”ということではなく、ウイルスがあったうえで『さて、どんなドラマを作れるでしょう!』『より面白いもの、いいものを作れたらいいですね』という現場の雰囲気がいいなぁと思いました。このタイミングでドラマを作れるかどうかというのが、少し前までは分からなかったですから、この状況に有難さとやりがいを感じています」と、現状を受けて、新しいものを生み出そうするムードを歓迎。

さらに、「戸惑いがない!と言ったらうそになるかもしれません」と正直に口にするムロだが、「戸惑いというよりも、今はいろんなことを試す時なのかな、と。悲観せずにむしろプラスに何かできないか、という考え方を持っています。前よりも撮影時間は少なく、その分、皆さん体調管理に努めますし、さらに効率よく撮影する方法を考えることによって、新しい視点ができたりすると思うので、一出演者の立場として僕は、どんな状況になってもそれをプラスに捉えたいです。本番をする時間が少なくなっても、その効率いい時間を作ってくれた皆さんにちゃんとお返ししたいなという気持ちです。さらに喜劇ですから、楽しくなければ意味がないので。感染対策はしっかりと努めながらも、こんな(今着用している)フェイスシールドも面白話にすることは大事なのかなと。しかも今、そうやって楽しく親子ドラマを作れたら、見てくれる人にも何か伝えられるのかなと思ってやっております」といい面を見つけながら撮影に臨む。

また、永野については「もう、笑顔がかわいいです!! 目が合っただけで笑ってくれるしずっと笑ってくれるので、お父さんとして、もう、これ以上のやりがいはないです」と目を細め、「いつも脚本に異物を入れるようなこともやっていますけど、今回は全くしてません! 伸び伸びやっております! 『何かおかしなことをやろう』とか『人を感動させよう』など考えずに、自分がまず伸び伸びお芝居をして親子ドラマに努めることが一番かな、と。そうすると周りの若い子たちも楽しんでもらえるのかなぁ、なんて思いまして。そして、伸び伸びやらせてもらっていることに、“娘”には感謝しています。『どうやったらこの子のお父さんになれるだろう』って考えないですもん。この子のお父さんでよかったと、自然に毎日思ってます(笑)」と共演を手放しで喜ぶ。

そして、福田雄一監督からは、「一言最初に『いつも通りのムロくんをイメージしてたので、それだけです』」と言われたそうで、「特にガシガシに肩に力を入れてしていることはないですね。僕はお父さんをやったことがないので、そこは想像ですけども、福田さんの演出を信じて『伸び伸びやってほしい』ということだと僕は解釈しております。今回、衣装も私服を提供させていただいたんです。福田さんが即OKを出してくれて。一番メインの服を僕の私服にしてもらって、ほかの衣装を(それに)合わせていただいてます。ドラマではそういうことが初めてだったので、うれしかったですね。より自然体になってると思います。今この時に、お芝居をできることが有難いですから。それを何か重いメッセージというよりは、新しい日曜のドラマを見てもらいたいと意識して過ごしております」と、あくまで肩の力の抜いて演技に向き合っている様子だ。

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