カブス・ダルビッシュ 今季参加は「難しい決断だった」

ダルビッシュ有(カブス)にとって、新型コロナウイルスの感染が現在も拡大し続けるなか、60試合制の短縮シーズンに参加するという決断は簡単なことではなかったようだ。ダルビッシュの自宅には幼い子供たちがおり、3月にスプリング・トレーニングが中断される前からパンデミックのなかでのプレーに懸念を表していたことが知られている。

ダルビッシュは日本時間7月13日、マスクを着用してZOOMでのメディア対応を行い、現在もパンデミックのなかでのプレーを懸念していることを明らかにした。ただし、今のところ、チームメイトたちが新型コロナウイルス対策をしっかり行っている様子を目にし、多少安心して夏季キャンプに臨むことができているようだ。

ダルビッシュによると、適切なコロナ対策を行わない者がいた場合、夏季キャンプやシーズンへの参加を取りやめて自宅へ戻る準備ができていたという。3月に風邪でオープン戦の登板を回避したときも、ドクターから復帰許可が出たにもかかわらず、コロナに感染していないことを確かめたいと主張したほど、コロナ対策には気を遣っている。

アメリカ国内では再び感染者が増加中だ。今年プレーしない可能性が残されているかを尋ねられたダルビッシュは「あるかもしれない。でも、現時点では辞退しようとは思っていない」と答えた。夏季キャンプでの調整は順調に進んでおり、日本時間7月25日に開幕する2020年シーズンを開幕投手として迎える可能性が高くなっている。

ダルビッシュはシーズンが安全に進行することを何よりも望んでいる。カブスは今のところ、コロナの陽性者を出しておらず、これは多くの選手がグラウンドでもマスクを着用し、それ以外の場面でもソーシャル・ディスタンスを積極的に実施している結果と言える。

もちろん、ダルビッシュは100%安心できているわけではない。しかし、チーム全体として適切なコロナ対策を続けている限り、「難しい決断だった。全てのチームメイトに家族がいるけれど、みんな今年プレーすることを決めた。それもあって、今年プレーするという決断をするのは少し簡単になった」と語るダルビッシュはチームの勝利のためにマウンドに立ち続けることになりそうだ。

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