横須賀に新観光拠点 「三笠ターミナル」15日オープン

三笠ターミナルの2階には「猿島ビジターセンター」も設けられた=横須賀市小川町

 東京湾唯一の無人島・猿島を結ぶ航路や、第二海堡(かいほう)上陸ツアーの新たな拠点となる「三笠ターミナル」(神奈川県横須賀市小川町)が15日、オープンする。猿島の歴史や楽しみ方を紹介する「ビジターセンター」を設けるなど、市や航路を運航する企業など5者が連携し、官民一体で観光客を呼び込む場としての役割も担う。

 年間約23万人が訪れる猿島は、横須賀観光の要。その人気スポットへの拠点となるターミナルの1階には、チケット売り場や待合所、土産物店のほか、市の観光案内所も置き、来訪者に観光や食をPRする。

 2階には「猿島ビジターセンター」を設けた。島の歴史や史跡を紹介するほか、第二海堡のジオラマやVR(仮想現実)映像も自由に利用でき、楽しみながら理解を深めることができる。また、ターミナルの隣接地にバスやタクシーの乗降場を整備、市内観光の利便性も高めた。

 猿島航路を運航するトライアングルの鈴木隆裕代表取締役は「クルーズの受付には市内観光への声も多く届く。官民連携でそれにどう応えるか、協議してできたのがこのターミナル」と説明。今後は「猿島の魅力発信、市内回遊の拠点、環境と観光」の3点に重点的に取り組むと述べた。

 上地克明市長は「素晴らしい観光拠点が出来上がったことにわくわくしている」と述べ、「それぞれの得意分野を生かした官民連携の取り組みが観光という切り口で行われ、これは横須賀ならでは。引き続き深く連携し、観光を盛り上げて活性化させたい」と期待を込めた。

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