「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」大雨?高潮?東京の「川」は大丈夫か?

昨今、線状降水帯の発生や局所的な集中豪雨など、従来にない異常気象ともいえる大雨が全国規模で記録されている。 番組では、東京の治水に詳しい江戸川区の元土木部長の土屋信之氏(公益財団法人リバーフロント研究所 技術審議 役)に電話インタビューを行い、「(東京で)大雨が降った際、荒川や江戸川は大丈夫なのだろうか?」、東京の治水対策に ズームした。

東京の洪水浸水想定区域図を示すハザードマップを見て辛坊は「昔は江東0メートル地帯という言葉があったが、いまは 逆に荒川沿いの墨田区や荒川区、足立区などが(危険度を示す)真っ赤になっている。それどころか、埼玉県の川口まで 水につかることなっている」と驚き、「みんなハザードマップ見ているんですかね?」と質問。 土屋は「各戸配布されているから見てはいると思うが、ハザードマップを見て怖いと思うのは一瞬。すぐに忘れて、私は大 丈夫と思ってしまう人が多い」と話し、西日本豪雨のあとに中国新聞が実施したアンケート調査で、ハザードマップを知って いたけれど実際に行動しなかった人は85%にも上ったことを紹介したうえで、「正しく知ったうえで、恐れて、備えて欲しい」 と呼び掛けた。

土屋が全国の河川の堤防の整備率が約68%であることを紹介したことに対し、辛坊は「雨の降り方が変わってきている。 現状の雨を想定して堤防の高さを決められるのか?」と質問した。土屋は「はっきり言って、堤防の高さを想定して計画す るのはもう限界が来ている。荒川の堤防も高さで抵抗するのでなく、壊れない堤防にしようという考え方に変わってきてい る。また、いざとなったら逃げるしかないという考えも必要。そこで、日本で初めて足立・葛飾・江戸川・墨田・江東の5区で 行政をまたいで、地域にいる250万人を24時間前までに安全な場所に避難させるためにハザードマップを作成した。」と話 した。

辛坊が最後、「いざとなった場合に備えて高台がどこにあるか確認しておく必要がありますね?」と続けると、土屋は「葛西 臨海公園や大島は計画的に街づくりとして高台を作ったが、ここ10年は行政の動きが停滞している感じを受ける。先輩た ちが水害に安全なまちづくりをしてきたこの歩みを絶対に止めてはいけないんです!」と力強く提言した。同番組はradikoのタイムフリー機能で、放送1週間後まで聴くことができる。

7月14日(火) 15時30分~17時30分
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