ちゃれんじ、スマイルゼミ、Z会、ポピー、幼児向け通信教育でコスパが良いのはどれ?

コロナ禍で学校がお休みになる中、通学が不要な通信教育が大人気を呼びました。申し込みが殺到し、教材が届くのが数か月先になるものもありました。

幼児向けでも教材は、価格は月額1000円以下のものから、タブレットを購入する必要があるものまでさまざま。そこで、代表的な4社について、月額や教材の種類、親の手間などを比較してみたいと思います。


幼児向け通信教育のメリット・デメリットは?

我が家では、新型コロナウイルスが流行する前から通信教育を利用していますが、ママ友たちから「どこの教材がいい?」という質問を頻繁に受けるようになりました。幼児向け通信教育もまた、需要が高まっているのを感じます。

私は1歳、5歳の子どもを育てていますが、メリットもデメリットもあり、上の子が1歳の頃から通信教育の入会・退会を繰り返しています。仕事の関係で親御さんたちからも様々な感想を伺います。

そこで、私自身の実体験や周囲からの口コミをご紹介したいと思います。

通信教育はコスパ大

まずメリットは、通学型の幼児向けスクールより安いこと。幼児向けスクールとはいえ、色々な科目を取ると、あっという間に数万円になってしまいます。その点、通信教育なら色々学べて1000円~3000円程度。格安です。

次は送迎がいらないこと。ご両親がお仕事をされていると特に負担になるが送迎です。コロナ禍でも影響を受けないのは安心ですね。

デメリットはこの2点

逆にデメリットを考えてみます。一つ目は発達に合っていない場合があること。幼児期は発達差が大きく、生まれ月でもかなり差があります。なので、一律に〇歳向けという教材がその年齢の子どもに合っているわけではありません。

周囲でも、1、2歳上の学年の教材を利用しているご家庭や、逆に配達されたものをしばらく寝かせておく、という人もいます。親御さんがお子さんの興味や発達をしっかりと見定めてあげる必要があると思います。

また、親への負担が大きいこともデメリットでしょう。先生がいない分、ご家庭での負担は増えます。教えるのが得意という親御さんばかりではないですし、通信教育をめぐって子どもと揉めた、という話も聞きます。

幼児向け通信教育は各社によって特徴があり、それぞれメリット・デメリットがあります。一方で、ご家庭の事情に合わせて選ぶことができるのが通信教育の魅力でもあります。以下に代表的な4つの教材をご紹介します。

圧倒的人気!こどもちゃれんじ

周囲で一番利用している人が多いのは「こどもちゃれんじ」(ベネッセコーポレーション)。ベビー期から続けているという人も少なくありません。我が家が入退会を繰り返しているのもこちらです。

月1,980円(税込)~で、ワーク、DVD、学習用玩具(エデュトイ)、絵本がついてきます。幼児向け通信教育の中では平均的なお値段です。進度が全体的にゆっくりで、途中から上の学年に切り替えるご家庭も多い印象です。

<メリット>
学習用玩具はよくできていて、年少から文字や数に興味を持つ仕組みになっています。ワークも「楽しい」と感じることが重視されていて、遊び感覚で子どもが学んでいくことができます。

DVD、絵本、学習用おもちゃ、ワークが連動しているので、親があれこれ教えなくても子どもがある程度自分で理解してくれます。内容も知育、生活から英語まで、広く扱ってくれます。追加料金で英語に特化した教材を申し込むこともできます。

<デメリット>
とにかく玩具が多いです。ワークも紙なので、物がどんどん増えます。周囲もそれが理由で辞める人が多かったです。年中からはおもちゃなしのコースも選べるのですが(紙製のゲームはついてきます)、そのコースはひねった問題が多いので、好き嫌いが分かれるところです。

ワークも遊び感覚でできるのですが、親のフォローが必要な場合もそれなりにあります。全体的に広く浅い印象で、物足りないという声も結構ありました。一方で、DVDに今後のおもちゃが紹介されているため、子どもが楽しみにしていてなかなか辞めづらいという点もありました。

我が家も1度目はおもちゃの管理が負担になり退会しました。おもちゃなしのコースで再開するも、今度は娘の興味と合っていなかったのか紙のワークを嫌がるようになって退会。現在は小学生向けのタブレット学習で落ち着いています。

タブレット型のスマイルゼミ

「スマイルゼミ」(ジャストシステム)は、年中~対象のタブレット学習型通信教材です。2,980円(税抜)~で、タブレットは別料金。知育、生活、英語と幅広く扱ってくれています。追加料金でレベルの高い英語を学ぶこともできます。

こどもちゃれんじより全体的にシンプルで、遊び要素よりはお勉強要素が強いです。幼児にタブレット学習は難しいのではと心配になりますが、今時の子どもは難なく使いこなしているようです。

<メリット>
タブレット1台で完結してくれるので管理が楽です。物が増えないのは親としてはとても助かります。丸つけや解説も全部タブレットがしてくれるので、家に帰って晩御飯を作っている間に取り組ませるなど、時間を有効に使うこともできるでしょう。

<デメリット>
タブレット学習としては平均的な価格ですが、幼児向け通信教育の中では高い部類に入ります。タブレットの料金が別(1年以上の契約で9,980円)で、6ケ月以内に解約すると29,820円(税抜)がかかり、気軽に始めにくいと思います。また、タブレットで完結しているので親が子どもの理解度を把握しにくいという点もあります。

実は幼児向けもあるZ会

Z会というと大学受験の印象ですよね。私も出産してから知ったのですが、実は幼児向け教材もあります。文字や数などの知識だけでなく科学実験や表現などの実体験を重視し、子どもの考える力をのばす「あとのび」が意識されています。

一人で取り組むワークと親子で取り組むワーク、副教材が含まれており、お値段は1,870円(税抜)~。年中からは英語(専用タブレットではなく、自宅のスマホやタブレットを利用するもの)が含まれています。幼児向け通信教育としては平均的な価格です。

<メリット>
学びの内容が深く、大人でも感心することがあります。ただ問題を解くというより、しっかり考える問題になっています。親子で話し合って絵を描いたり、お料理をしたりと、親にはなかなか考えつかないような内容を提案してくれます。

<デメリット>
しっかりと考える内容が多い分、ワークは少なめです。物足りないという方もいらっしゃいます。一方で考える問題が多く、家族で取り組むことが前提になっている部分があるので、親御さんの手間がかかります。実験や観察などの活動が好きな方は楽しめると思います。

ロングセラーの幼児ポピー

シンプルな紙のワークの代表格といえば、昔からある幼児ポピー(全家研)。月額980円~(税込)と幼児向け通信教育の中ではかなりお安いです。幼児ワークとしては本当にシンプルな作りで、文字や数、生活などに幅広く触れることができます。英語は別教材になります。

<メリット>
余分な付録がないので物が増えなくて助かります。1人目の子でおもちゃやDVDが増えたので、2人目はワークだけのものを・・という声をよく聞きます。

シンプルではありますが、この価格でオールカラー。シール貼り活動など、子どもが遊びながら学べる要素がたくさんあります。別教材の「ポピーKids English」だけ受講しているという方も身近にいますが、こちらも音声ペンとCDで学べ、シンプルで良いそうです。

<デメリット>
基本的には親御さんが教える形になりますので、手間はかかります。シンプルなだけに子どもが飽きてしまったり、「紙のワークだけなら自分で買えばいいのでは?」と考えて辞めてしまったりするご家庭もあります。

4つの教材を比較

あくまで主観的なものではありますが、特徴をまとめてみました。

幼児向け通信教育に何を求めるかによって選択肢は変わります。お子さんの興味や発達状況、親御さんの方針、予算などに応じてご検討いただくと良いと思います。

© 株式会社マネーフォワード