新型コロナウイルス感染症と闘う医療従事者や住民にエールを送ろうと、横浜市鶴見区の曹洞宗大本山總持寺で16日、計75発の花火が打ち上げられた。
同寺の主催。毎年7月に供養のために開かれる「み霊(たま)祭り納涼盆踊り大会」が今年は新型コロナの影響で中止に。コロナや九州豪雨による犠牲者ら、故人をしのぶ意味も込められた。
故人を追悼する白菊をモチーフとした花火に始まり、カラフルな4号玉などで約10分間、夜空を彩った。密集回避のため非公表で開かれ、敷地内では修行僧らが拍手を送るなど憩いのひとときを楽しんだ。
打ち上げた「ハナビ・ヨコハマ」(同市港北区)は「花火大会はどこも中止で収入は9割減。各地で打ち上げる流れが少しでも生まれれば」。近くに住む市民(43)は突然の花火に「今年は見られないと諦めていた。夏の訪れがやっと実感できた」と目を輝かせた。