パドレスがブルペン補強 コルデロら放出で左腕・ヒルを獲得

日本時間7月17日、パドレスとロイヤルズの両球団からトレードが成立したことが発表された。パドレスは外野手のフランチー・コルデロと右腕のロナルド・ボラーニョスの2人をロイヤルズへ放出し、左腕のティム・ヒルを獲得。ドリュー・ポメランツやエミリオ・パガーンの加入によって強化されたブルペンをさらにグレードアップさせるトレードとなった。

パドレスに加入するヒルは30歳のサイドハンド左腕。2018年に28歳でメジャーデビューしていきなり70試合に登板し、昨年は46試合で2勝0敗、1セーブ、9ホールド、防御率3.63を記録。対右打者の通算被打率.259、被本塁打7、被OPS.766に対し、対左打者では被打率.211、被本塁打1、被OPS.524と好成績を残しており、左打者キラーとして期待できる存在である。

クローザーのカービー・イエーツを中心に、ポメランツ、パガーン、マット・ストラーム、クレイグ・スタメン、ピアース・ジョンソン(元・阪神)など充実の戦力を誇るパドレスのブルペンだが、変則左腕の加入により層の厚みが増し、バリエーションもさらに豊富になった。

一方、ロイヤルズへ移籍するコルデロは25歳の外野手で、メジャー2年目の2018年には40試合で7本塁打を記録。昨年は右肘痛による長期離脱で9試合のみの出場に終わったものの、パンチ力と外野3ポジションを守るユーティリティ性を持ち合わせた有望株である。また、ボラーニョスは昨年メジャーしたばかりの23歳の右腕。90マイル台後半に達する速球を中心としたピッチングを展開し、昨年はA+級とAA級の2階級合計で13勝7敗、防御率3.66をマークしている。

ヒルはあと5年保有できるとはいえ、すでに30歳。チーム再建途上のロイヤルズにとって、必ずしも長期的に必要な選手ではなく、ヒルをチームに留めておくよりも若手有望株2人の可能性にかけることを選択した形のトレードとなった。

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