復旧へ前向きに作業 災害ボランティアの女性消防団員 大村市

新型コロナ禍の中で復旧作業に尽力する(左から)亀山さん、平野さん、谷本さん=大村市内

 記録的な大雨の影響で河川の護岸決壊や家屋の浸水など大きな被害を受けた大村市。新型コロナウイルス感染予防のため、市は市内在住者のみを対象にボランティアを受け入れている。全国からボランティアが集まる従来の災害とは異なり、地元住民の支え合いを中心に復旧が進む中、平野幸恵さん(51)=玖島2丁目=ら女性消防団員3人組は前向きに作業に励む。
 16日朝、平野さんは亀山奈津美さん(43)=原口町在住=、谷本ななえさん(41)=赤佐古町在住=とともに、民家の床下に入り込んだ泥を除去した。他の市民ボランティア十数人とともに「ファイト」と声を掛け合ったり、家の住人に「大変だったでしょう。きょうはゆっくり休んで」といたわったりしていた。
 東日本大震災や熊本地震で復旧に当たった経験はあるが、市内では初めて。「他の自治体から応援は来られないが、地元なので頑張ろう」と参加した。マスクを着けるため、熱中症への注意も欠かせない。
 市社会福祉協議会によると、連日30人ほどの市民ボランティアが汗を流している。平野さんは「一日も早い復旧に向けて、できる限りのお手伝いをしたい」と意気込んだ。

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