「日本一やかましい祭り」といわれ、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている三重県桑名市の石取祭は、祭車の引き回しなどを取りやめることを決めていますが、祭りの起源となった神事が18日に行われました。
毎年8月、祭車と呼ばれる山車が集まって鉦(かね)や太鼓を打ち鳴らす桑名石取祭。
毎年、約40万人が訪れますが、今年は新型コロナの感染拡大を受け、祭車の引き回しが休止されます。
祭車の引き回しが行われないのは、伊勢湾台風翌年の昭和35年以来、60年ぶりのことです。
石取祭は、江戸時代に市内を流れる町屋川の清らかな石を拾い氏神をまつる春日神社に奉納したことが始まりとされています。
この日は、春日神社の神職や祭りの保存会の役員が参列し、川をはらい清めた後、それぞれが川原にある石を拾って菰の俵に入れ、笹を飾りつけて神社に奉納しました。
石取祭保存会の伊藤文郎会長は「神事をしっかりやって来年にむけて頑張りたい」と話していました。
祭車がある41の町内でも今後、石が集められ、8月1日の祭の初日に神社に奉納されることになっています。