竹灯り 作ってみたよ! “畑の困りもの”が変身 み館「竹灯(たけあか)り作り教室」

真剣な表情で竹に穴を開ける子どもたち

 「み館」のオープンに先立って6月27日、み館で「竹灯(たけあか)り作り教室」が開かれました。参加した子どもたちは、初めて使う電動ドリルに緊張しながら、作品作りに夢中(むちゅう)になっていました。
 講師(こうし)は、長崎市内で美容室(びようしつ)を営(いとな)む間俊輔(はざましゅんすけ)さん(36)。7月23日に、47都道府県で一斉(いっせい)に明かりをともし、全国の人々の心をつなぐ「みんなの想火(そうか)プロジェクト」の長崎代表を務(つと)めています。
 竹は成長が早く、土の中にも茎(くき)を張(は)るため、山崩(くず)れを防(ふせ)ぐ利点があります。一方、放置しておくとどんどん竹が増(ふ)え、他の植物に影響(えいきょう)を与えてしまいます。
 長与町の特産であるミカン畑にも生え、農家の人たちを困(こま)らせている現状(げんじょう)もあります。灯り作り教室は、そんな困りものの竹をすてきなアート作品に生まれ変わらせてしまおうと、子どもたち10人が参加しました。
 竹灯りは電動ドリルで竹に穴(あな)を開け、模様(もよう)を描(えが)くアート。まずは、長い竹を約20センチずつに切り分けました。竹をバーナーの火であぶると、くすんでいた緑色が鮮(あざ)やかに変化。付着していた竹の油が落ち、光沢(こうたく)も出てきました。
 「星」「ハート」「花火」の3種類のデザインの中から好きなものを選び、下絵を竹に付けます。「いつも見られるものではないし、きれいだから」と、長崎精道(せいどう)小3年の山本紗綾(やまもとさあや)さん(8)は花火を選びました。
 みんな、電動ドリルは初体験。使い方によっては危(あぶ)ない道具でもあるので、教わってから挑戦(ちょうせん)しました。最初は恐(おそ)る恐るだった子どもたちも、慣(な)れたらすいすいと作業に没頭。下絵に従(したが)って、太さの違(ちが)うドリルの刃を付け替(か)えながら、真剣(しんけん)な表情で穴を開けていました。最後に、竹の中にランプを入れて完成!
 星の竹灯りを作った長崎市立山里小3年の貞松和那(さだまつかずな)君(8)は「穴を開けるのが難(むずか)しかったけど、慣れてきたら楽しくなった。きれいにできた」と満足そう。山本さんは「畑で嫌(いや)がられている竹がきれいな作品になった。自由研究にしてみたい」と、新たな魅力(みりょく)を発見していました。

 み館の開館時間は午前10時~午後5時。参加するときは、使い方を学んでから参加します。集まりや打ち合わせで貸し切ることもできます(有料)。ワークショップの日程などは「みんなのまなびばみ館」で検索。申し込みや問い合わせは、電話095.865.7755。

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