生活困窮の留学生に家庭で余った食料提供 長崎ウエスレヤン大など

コメや野菜などを手にする留学生たち=諫早市、長崎ウエスレヤン大

 諫早市の長崎ウエスレヤン大(佐藤快信学長)などは16日、「フードドライブ」方式で寄せられた食料を、新型コロナウイルス感染症の影響で生活に困っている市内在住の留学生約100人に贈った。
 同大(西栄田町)には留学生約200人が在籍。新型コロナの拡大に伴い、アルバイトなどの収入が減少し、生活不安が高まっているという。
 同大は地域貢献教育プログラムの一環として、家庭などで余っている食料を募り必要な人に渡す「フードドライブ」の活動に、いさはや国際交流センターとともに6月から取り組んでいる。市民に協力を呼び掛けると一般家庭や団体などから多くの賛同があり、中でも諫早、諫早西両ロータリークラブ(RC)の会員企業がコメや野菜、パン、調味料などを募り、支援を後押しした。
 16日に同大で開催された受贈式で、諫早西RCの野中英己会長は「できることを協力したい。苦しい時をともに乗り越えていこう」と話した。インド出身のタマンリックデンさん(28)=外国語学科2年=は「アルバイト先の勤務時間が短縮され、収入が減った。うれしいプレゼント」と市民の善意に笑顔を見せた。
 いさはや国際交流センターは24日までフードドライブへの協力を呼び掛けている。問い合わせは(電080.5217.0049)。
 今回のフードドライブをきっかけに、市内の企業が留学生のアルバイト先に名乗りを上げるなど支援の輪が広がっている。

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