横浜市営地下鉄脱線、保守点検責任者に罰金50万円 鎌倉簡裁命令 

脱線した横浜市営地下鉄ブルーラインの車両(2019年6月6日)

 横浜市営地下鉄ブルーラインで昨年6月、レール上の保守点検用装置に電車が乗り上げ脱線した事故で、業務上過失往来危険の罪で略式起訴された市交通局の男性運輸技術職員(53)に対し、鎌倉簡裁は罰金50万円の略式命令を出した。16日付。

 事故は昨年6月6日午前5時20分ごろ、横浜市泉区の下飯田駅近くで発生。湘南台発あざみ野行き始発電車(乗客121人)が工事用車両を移動させるために使う「横取り装置」に乗り上げて脱線し、運転士が軽傷を負った。

 職員は同日未明から早朝にかけて行われた保守点検作業に責任者として従事。装置をレール上から撤去しないまま作業を終え、列車の進行に危険を生じさせたとして、10日に同罪で略式起訴された。

 市交通局は21日、神奈川新聞社の取材に対し、「昨年の事故で失った信頼の回復の途上であるので引き続き、局一丸で信頼回復に努める」とコメントした。

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