GoToきょうスタート 中村知事「感染防止 徹底を」 長崎

記者会見で感染防止対策の徹底を呼び掛ける知事=県庁

 中村法道知事は21日、長崎県内でも新型コロナウイルスの感染が拡大する中、22日に始まる政府の観光支援事業「Go To トラベル」について、「県内の観光産業が極めて深刻な状況にある」として、感染拡大防止対策を徹底した上で推進し経済の回復を図っていく考えを示した。
 中村知事は県新型コロナウイルス感染症対策本部会議終了後に会見した。3~5月の外出自粛要請や休業要請などで「観光業を中心に県内経済は厳しい状況が続いている」と説明。感染防止対策と経済回復対策をバランスを取りながら両立させていく必要性を訴えた。宿泊施設などの観光業者に、感染防止対策の徹底や、感染者が出た場合に備えた宿泊者情報の把握などを求めた。
 一方、観光客の増加で多くの感染者が発生し、県内の医療体制が逼迫(ひっぱく)する事態は避けなければいけないとも強調。県内の感染状況の推移を見極めながら「事業に継続して参加していくのかどうかの判断も必要になってくる」とした。
 県民に対しては、感染者が多く発生している地域への訪問は再検討するよう呼び掛け、県外からの観光客に対しては、感染防止対策の徹底と発熱などがある場合は来県を控えるよう要請した。

県の新型コロナウイルス感染防止対策

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