農業や市民生活 支援を 大村福重地区 大雨被害で市に要望

地図を示し、市職員(左)に被害状況や防災上の問題を説明する住民ら=大村市役所

 長崎県内に大雨特別警報が出された6日からの記録的な大雨で、大村市内で特に被害の大きかった福重地区の住民らが21日、河川の改修や新たな避難所の設置など計9項目を求める要望書を市に提出した。
 同地区は護岸が決壊した郡川と佐奈河内川の流域にあり、田畑への土砂流入やビニールハウスの倒壊、家屋の浸水被害などが相次いだ。要望書は、同地区防災まちづくり協議会など三つの住民団体の連名で提出した。
 園田裕史市長を訪ねた住民らは、指定避難所となっている福重出張所や市立福重小が浸水し避難所として機能しなかったことなど、地図を示しながら被害状況や防災上の問題を説明。その上で農業や住民生活再建への支援、避難所運営や防災ダム管理の在り方などについて市の対応を求めた。
 園田市長は「今後の大雨や台風で2次被害につながらないよう、可能な部分は早急に対応したい」と応じた。取材に対し同協議会の宮崎和之会長は「こんな被害は初めての経験で、川の恐ろしさを強く感じた。地元の要望を真剣に受け止め実行してほしい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社