諫早大水害63年 7月25日開催の慰霊行事規模を縮小へ コロナ影響で

 630人が犠牲となった1957年7月の諫早大水害から63年を迎える25日、新型コロナウイルス感染症の影響で、市内各地の慰霊行事は例年より規模を縮小して営まれる。来賓招待を見送り、参列者数を減らした上で、会場内の参列者の距離を保つ「3密」対策も講じる。
 毎年、約5万人が訪れる諫早万灯川まつり(市など主催)は水害殉難者慰霊式典のみを実施。花火打ち上げと万灯流し、露店の出店を見合わせた。式典は参列者数を減らし、午後7時半から諫早公園芝生広場で開かれる。市社会福祉協議会の水難者慰霊祭は例年より時間を短縮。午後6時~8時、高城公園の大悲観世音像前に祭壇を設置する。
 市仏教連合会の諫早水害追悼法要(午前8時、高城公園)、富川源流祭(午前11時、大雄寺)、市連合婦人会の追悼法要(午前10時、慶巌寺)はいずれも来賓を招かず、小規模で実施する。
 永昌東町自治会主催の慰霊祭は例年、川まつり直前の夕方に開いているが、今回は午前10時に変更し、自治会役員のみの参列にする。当日、雨が予想されるが、木下誠人会長は「大水害の惨禍を忘れないためにも、節目の日に犠牲者を悼むことが意味がある」と話した。

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