コロナ感染再拡大でF1スペインGPに懸念。主催者は「対策は万全」と開催に自信

 8月中旬に開催予定のスペインGPだが、スペインでは再び新型コロナウイルスの感染者が急増している。はたして無事に、開催にこぎ着けられるのだろうか。

 スペイン・カタルニア州、中でも州都バルセロナでのコロナウイルス感染者の急増が、8月のスペインGP開催に暗い影を落とし始めている。カタルニア自治政府はバルセロナ市民に対し、2週間の外出自粛を要請した。経済的ダメージを考え、以前のような法的強制力のあるロックダウンは控えたものの、10人以上の集会を禁じ、コンサートや演劇、スポーツイベントの開催の多くが延期されている。

2019年F1スペインGP 地元出身のカルロス・サインツJr.を応援する大勢のファン

 となるとスペインGPの開催にも、疑問符が付くところだ。それに対し主催者側は、「開催に問題はないと認識している。カタルニアサーキットはバルセロナの都市部から離れたところにあり、感染対策も万全だ」とコメントし、中止の観測を打ち消すのに躍起だ。

「開催準備は、予定どおりに進んでいる。自治州政府の要請に、サーキットのある地域は含まれていないしね。そもそも要請のあるなしにかかわらず、われわれはリバティメディアとFIAの協力を得て、考えうる最も厳格な防疫対策をサーキットに敷く計画だ」

 しかしカタルニア州の感染拡大が止まらない場合、現在の自粛要請が外出禁止に切り替わる可能性がある。そうなるとスペインGPは、中止を余儀なくされるだろう。その場合、前週まで連続開催予定のシルバーストンで、そのまま3週目のレースを行うのが最も現実的なオプションとなる。だがレースサイト『RaceFans』によれば、現時点ではその議論は行われていないとのことだ。

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