元美術教師がスプレーアート入門書を出版 「絵を描く楽しさ感じて」

スプレーアート作品制作の入門書を出版した永田さん=雲仙市瑞穂町

 長崎県雲仙市瑞穂町の元中学校美術教師、永田喜章さん(64)が、スプレーアートの入門書「絵が苦手な人もどんどん描きたくなる本」(ムゲンブックス)を出版した。
 永田さんが提案するのは日用品を使った抽象画制作の手法。キャンバスの上にフラフープなどを置き、スプレーを吹き付けて少しずつ移動させる作業を繰り返すことで、模様が重なってアート作品に仕上がる。制作過程を写真と短い文章で紹介し、ゴーグル着用や換気などの安全対策も載せている。
 35年間の教師生活を通して、観察や描写が苦手な生徒が意欲的に創作できる方法を模索。退職後にスプレーアートに取り組む中で「料理の道具や角材など身近な素材があれば、描写力は必要ない」と気付いた。
 入門書は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外出を控えていた4月から集中的に編集し、6月に発行した。B6判、54ページ。1500円。永田さんは「絵を描く楽しさを、一人でも多くの人に感じてもらえればうれしい。スプレーアートの可能性は無限大」とPR。ネット通販アマゾンで購入できる。

「絵が苦手な人もどんどん描きたくなる本」の表紙

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