マーリンズのコロナ拡大で2試合が中止に シーズン中止の危機

マーリンズのチーム内で新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受け、日本時間7月28日に行われる予定だった12試合のうち、マーリンズ対オリオールズ、フィリーズ対ヤンキースの2試合が中止となったことが明らかになった。ESPNなどが速報を伝え、メジャーリーグ機構も中止を正式にアナウンスした。

敵地フィラデルフィアでフィリーズとの開幕3連戦を戦ったマーリンズは日本時間7月28日、オリオールズとのホーム開幕戦を迎える予定だった。また、フィリーズはヤンキースとの4連戦が始まり、前半の2試合が本拠地シチズンズバンク・パークで行われる予定となっていた。

すでに主力4選手(ホゼ・ウーレイナ投手、ホルヘ・アルファロ捕手、ギャレット・クーパー内野手、ハロルド・ラミレス外野手)の新型コロナウイルス感染が明らかになっているマーリンズでは、さらに選手7人とコーチ2人の陽性が判明。チーム内での感染者は少なくとも13人に増加した。マーリンズは開幕3戦目の当日(日本時間7月27日)に本拠地マイアミへ移動する予定だったが、それを延期。現在もフィラデルフィアで待機する状況が続いており、ホーム開幕戦の開催は不可能となった。

また、マーリンズと開幕3連戦を戦ったフィリーズは、新型コロナウイルスの検査結果を待っている状況。感染がマーリンズからフィリーズへ拡大するようなことになれば、日本時間7月24日にようやく開幕を迎えたメジャーリーグの2020年シーズンは一転して中止が現実味を帯び始めるだろう。

メジャーリーグ機構は新型コロナウイルスの第2波を懸念してきたが、いまだに衰えることのない第1波の影響をもろに受けることになった。「第1波は乗り切れる。第2波に備える必要がある」という見通しは甘かったと言わざるを得ないだろう。シーズン中止という最悪の事態を回避できたとしても、チーム内での感染拡大が現実のものとなったことを受け、出場辞退を選択する選手が増えていく可能性もある。開幕から1週間足らずのタイミングで、メジャーリーグはシーズン中止の危機に直面することになってしまった。

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