秋って寂しくなるのはなぜ?恋愛したくなる理由は?その心理を探る!

秋になると寂しくなること、ありませんか?人恋しくて、恋愛したくなること、ありませんか?秋って寂しいですよね。夕暮れを見ると切なくて、落ち葉をみてなんだか悲しくて、楽しかった夏が遠い日々のように思えます。どうして人は秋に寂しくなるのでしょうか。

  

平安の人々も秋は寂しかった


はるか昔、平安の人々も秋になると寂しさを感じていました。短歌2つをご紹介します。むずかしく感じますが、昔のSNSのようなものと思って読んでみてください。Twitterで、「秋って寂しくなるよね」とつぶやくようなものですね。

 

月見れば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど
「月を見ると、あれこれと物悲しいものだね。ま、秋は世間一般のことで自分1人にとっての秋ではないのだけどね」という意味です。

平安時代前期に詠まれた短歌ですが、当時から人は秋になるとなんだか物悲しい、寂しいと感じていたことがわかります。秋の月を見て、ああ寂しいなあと思うのは現代の人も共感できますね。

 

寂しさに 宿を立ち出でて 眺むれば いづこも同じ 秋の夕暮れ
この歌は「寂しい気持ちで家の外に出て周囲を眺めたら、どこも同じような秋の夕暮れだったよ」と歌っています。

同じく平安時代に良暹法師(りょうぜんほうし)という人が詠んだ歌です。秋の夕暮れに寂しさを感じるのは、今に始まったことではないということがわかります。ちなみにこの歌がきっかけになって、「秋の夕暮の寂しさ」を歌った短歌が次々と生まれたそうですよ。

こうして考えてみると現代を生きる私たちも秋に寂しくなるのは、いにしえの人々から受け継いだ感覚なのかもしれませんね。

 

秋に寂しくなる理由4つ


秋は「夏の終わる感」が寂しさを呼ぶ

「秋は夏が終わる」ということも寂しくなる原因です。夏は強い日差しのもとバーベキュー、海水浴、花火大会、フェスなどで明るいイベントが多かった分、終わった寂しさを強く感じるのかもしれません。あのうるさかった蝉でさえ、いなくなったときは寂しいと思うことも。

小学生時代も、特に夏休みの終わりが悲しかった経験のある方も多いのでは?宿題ができていなかった、学校のプールに友達と行ったことなどは大人になっても意外と覚えているものですよね。

「いくら遊んでも遊びたりない、夏に戻りたい」そんな子どものときの思いが、夏の終わりになると湧き上がってきます。他の季節にはあまり感じることがない、「終わる感」が、何とも言えない寂しい気持ちにさせるのかもしれません。

 

秋は太陽光が減るから寂しい気持ちになる?

人は「光」や「太陽の光」の強さによって、気分が変化することがわかっています。うす暗い場所にいるとなんだか不安で、電気が点くとホッとしますよね。長いトンネルの向こうに、明るい光が見えるともうすぐ出口だと安心します。

実は秋から冬、寂しさを感じたり、気分が滅入ったりするのは、夏に比べて日照時間が減るためです。夕暮れの雰囲気に寂しさを覚えるのは、日照時間が減ることが原因でもあるのですね。

ところで秋になると食欲が出て、ついつい食べすぎてしまうことがあります。これは動物たちの冬眠に似ているという説も。食料が減る冬に備えて、たくさん食べておこうという本能が働くようですが、今は冬もおいしいものがたくさんあります。そのまま体重増加にならないよう、ここだけは気を付けてくださいね。

 

ホルモンも影響を受ける

浴びる光が少なくなると、私たちの気づかないうちに身体の中にちょっとした異変が起こっています。特に影響を受けているのが「セロトニン」というホルモン。セロトニンはやる気を起こしたり、気分を安定させたりする働きがあります。

セロトニンは太陽の光を浴びることで、たくさん分泌されるようになるため、日照時間が減る秋は、必然的にセロトニンの分泌が減りやすくなるということ。

もし寂しすぎて、わけもなく涙が出る、気分が滅入りすぎるという場合は、早起きしてお日様を浴びるようにしてみてください。お肌の大敵と思いがちな太陽の光ですが、私たちの体や心には大切なものだとわかりますね。

 

気温が下がってくると人は寂しく不安になる

秋になると、だんだん気温が下がってきます。昼間は汗をかくくらい暑くても、朝晩はひんやりして風邪をひいてしまうことも。実は気温の低下はこうした身体への影響だけでなく、心にも影響しています。

寒さは動物にとって、実は生命のピンチ。自然界では気温が下がってくると食べ物がなくなってしまいます。さらに寒くなっていくことへ恐れから、「誰かと触れ合いたい」「一緒にいたい」「温まりたい」と自然に思ってしまうようです。

 

秋は恋愛をしたくなる


秋に寂しさを覚えたときは、そばに誰かいてほしいと思いますよね。もちろん同性の友達もいいけれど、ここはやはり恋人と一緒に過ごしたいもの。

秋は紅葉を観に行ったり果物狩りをしたりと、お出かけにも快適な季節。2人で好きな映画を観ながら、お部屋でまったり過ごすのも、暑すぎず、寒すぎずだからちょうどいい感じです。

秋のちょっと先には冬の「クリスマス」という、大イベントが待ち構えています。クリスマスなんて関係ないと思っていても、実際はクリスマスに恋人がいるのってなかなか幸せです。

そしてあっという間に年越し。恋人と一緒に新しい年を迎えると、本当にいいことがたくさんありそうな予感がします。秋から冬って「恋人と一緒に過ごしたい時間」がぐっと増えることもあるのですね。

 

秋は恋愛のチャンスの季節かも?


夏に燃え上がってスタートした恋愛は、涼しくなるにしたがって気持ちもひんやりしがち。反対に、「秋から始まった恋は長く続く」と言われています。新しい出会いを求めるなら、秋にアクションを起こしましょう。燃え上がるような恋愛というより、落ち着いた大人の恋愛を求めている人にピッタリの季節です。

多くの人が、寂しくなっている秋。気になるあの人も、寂しくなっている可能性はかなり高いです。気楽な気持ちで、ごはんに誘ってみてはいかがでしょうか?

約束の時間は、切ない気持ちになる夕暮れがおすすめ。夕暮れにつつまれるような時間に待ち合わせるよう、セッティングしましょう。その日から恋に落ちてしまうかも?

 

秋から始まった恋愛、長続きのコツは


秋に始まった恋愛、もしかしたらゴールするかもしれません。でも長続きには、もちろん努力が必要。ポイントは自分の寂しさを相手で埋めるのではなく、お互いの寂しさを共有して楽しいに気持ちに変えること。

次の年の秋は、きっと「寂しい気持ちになるけれど、わたしたちは寂しくないよね」って言い合っていますよ。

 

この記事を書いた人:

水田マディ

猫と音楽と本を愛する、リケジョの恋愛専門ライター。結婚・出産・離婚・シングルマザーなど、人生の酸いも甘いも経験済み。あなたの恋愛や結婚のお悩みを解決して、楽しく生きるお手伝いをします。

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