「密輸手口巧妙化に対応」 長崎税関長 奥田氏が就任会見

就任会見で質問に答える奥田氏=長崎市出島町、長崎税関

 第85代長崎税関長に就任した奥田直久氏(57)が29日会見し、「不正薬物や密輸の手口が巧妙化している。安心安全な社会の実現のため、変化に対応していきたい」と意欲を語った。
 東京出身。東京大学農学部を卒業後、1986年に環境庁(当時)入庁。主に自然保護に従事し、ワシントン条約締約国会議や、環太平洋連携協定(TPP)交渉の野生生物取り引き分野に携わった。環境省大臣官房サイバーセキュリティー・情報化審議官を経て、20日付で就任した。
 海岸線が長く、離島が多い県内の地理的状況を踏まえ「海上での取り締まり強化を他の税関以上にやっていかないといけない」と強調。観光立国として、新型コロナウイルス感染症収束後は、再び多くの訪日外国人を受け入れることにも触れ「徹底したチェックを円滑に行うことが重要。観光客が少ない今のうちから態勢を整えておきたい」と話した。

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