公園の消毒 感謝が励み ツカネクリア代表取締役専務 塚根進さん(47)=長崎市住吉町=

5月以降、長崎市内の公園の消毒作業にボランティアで取り組んでいる「ツカネクリア」の塚根専務=長崎市内

 天気の良い日には親子連れでにぎわう、長崎市の稲佐山公園や唐八景公園。5月以降、これら市内十数カ所の公園の滑り台やブランコなどの遊具、砂場などを消毒する作業に、社を挙げて取り組んでいる。使用する消毒液は自社で販売している次亜塩素酸水。報酬なしのボランティアだ。
 コロナ禍で、病院やホテル、飲食店の清掃などに取り組むツカネクリアの仕事は激減した。将来への不安を抱えていた折、目にしたテレビのニュース。関東のある警備会社が、夜の東京のまちをボランティアでパトロールしていた。
 同じくコロナで仕事が減りながらも、自分たちの強みを生かして「今できること」をやっている姿に感銘を受けた。従業員らと話し合い、子どもたちの安全を守るために公園の消毒作業に取り組むことにした。作業中、子どもらが掛けてくれる「ありがとう」の言葉が励みになっている。
 幸い徐々に清掃の仕事の量は増えてきている。ただ「一過性の取り組みで終わらせたくない」と、公園の消毒作業は来春ごろまで継続する考えだ。「陰ながら、子どもたちが心おきなく遊ぶ手伝いができれば」と力を込めた。

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