覚えがないのに…海外から謎の種 植物防疫所「開封しないで」

国際郵便で届いたという「謎の種」(JURINKOさんのツイッターから)

 注文した覚えがないにもかかわらず、海外から謎の種が入った郵便物が届いた─。こんな相談が、全国各地から植物防疫所(横浜市)に相次いでいる。防疫所は「有害な植物の可能性もある」として、開封したり植えたりしないよう注意を呼び掛けている。

 海外の植物は、植物防疫官による検査を受けなければ輸入ができない。しかし、今回の種は外装に植物検査合格証のスタンプが押されていないとみられ、その正体は不明だ。在来種を駆逐し、農作物に重大な被害を与える侵略的外来植物の恐れもあるという。

 北海道の女性宅には30日、白い封筒に入った種が届いた。伝票には「CHINA POST」などと書かれていたという。神奈川新聞社の取材に、女性は「日本では例が少ないのでびっくりした」と説明。開封したものの、植物防疫所に相談して引き取ってもらうことにしたという。

 同様のケースは米国の各地でも相次いでいるといい、ネットでも話題が広がっている。植物防疫所は「心当たりのない種子が届いても、庭やプランターなどに植えないで」と強調。種が届いても「袋を開けず最寄りの植物防疫所に相談してほしい」と呼び掛けている。

 問い合わせは、植物防疫所業務部種苗担当電話045(211)7153=平日午前8時半~午後5時15分。

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